エビデンス営業トレーニング

【第1問:感覚営業の危険性に気づかせる問題】

 ◆ケース

あなたはSaaS型の在庫管理システムを提案している営業です。

顧客に対して次のように説明しました。

 「このシステムはとても使いやすく、業務効率がかなり上がります。多くの企業で好評です。」

しかし顧客の反応は鈍く、検討が進みません。

◆設問

① この提案の問題点を3つ挙げよ

② エビデンスを用いた説明に書き換えよ

◆模範思考プロセス

 「主観」「曖昧表現」「比較不在」を検出

 顧客の意思決定に必要な情報(数値・再現性・事例)に変換

◆回答例

①問題点

 「とても」「かなり」など定量性がない

 実績の裏付けがない

 顧客にとっての効果が具体化されていない

②改善案

 「同業のA社では導入後3ヶ月で在庫差異が15%削減され、棚卸時間が月20時間削減されました。御社と同規模の企業で同様の効果が出ています。」

【第2問:エビデンス構築力(定量化トレーニング)】

 ◆ケース

顧客から以下の情報を得ています。

 従業員:20名

 受発注処理時間:1日3時間

 人件費:時給1,500円

 システム導入で作業時間30%削減見込み

◆設問

① 月間コスト削減額を算出せよ

② 年間ROIを簡易試算せよ(導入費用:120万円)

◆回答例

①月間削減額

3時間 × 30% = 0.9時間削減

0.9時間 × 1,500円 × 20名 × 20日 = 540,000円

②年間効果

540,000円 × 12ヶ月 = 6,480,000円

ROI

6,480,000 ÷ 1,200,000 = 5.4倍

 「5.4倍の投資回収」=強力なエビデンス

【第3問:因果関係の説明力】

 ◆ケース

営業が次のように説明しています。

 「導入すれば生産性が上がります」

◆設問

この説明を「因果関係」で分解し、説得力ある説明に変換せよ

◆回答例

 「本システムは受発注の自動処理機能により入力作業が削減されます。その結果、1人あたりの処理時間が平均30%短縮され、人的リソースを他業務へ振り分けることで全体の生産性が向上します。」

 ポイント

 機能 → 変化 → 成果 の3段構造

【第4問:エビデンス不足の提案を改善せよ(実践問題)】

 ◆ケース(NG提案)

 「このサービスは他社より優れていてコストパフォーマンスも良いです」

◆設問

以下の要素を必ず入れて提案を再構築せよ

 比較データ

 数値実績

 顧客への適用理由

◆回答例

 「競合3社と比較した結果、導入コストは平均15%低く、機能数は20%多い構成です。実際に同業のB社では導入半年で作業工数が25%削減されています。御社は現在手作業比率が高いため、同様の改善効果が見込まれます。」

【第5問:意思決定支援力(最重要)】

 ◆ケース

顧客から言われました:

 「正直、どの会社も似ていて決め手に欠ける」

◆設問

① 顧客が迷っている本質的理由を答えよ

② エビデンスを使って意思決定を促す提案を作成せよ

◆模範的思考

①理由

 判断基準が不明確

 リスクを取りたくない

 社内説明材料不足

②提案例

 「御社の判断軸をコスト削減効果と運用負荷に置いた場合、当社は年間約650万円の削減効果が見込め、かつ導入後のサポート工数が他社比30%少ない設計です。実績データを比較資料としてご用意しているので、社内検討にもそのままご利用いただけます。」

◆評価シート

各設問を以下で採点(5点満点)

 定量性(数値化できているか)

 客観性(第三者でも納得できるか)

 因果関係(論理が通っているか)

 顧客視点(意思決定に寄与しているか)

 再現性(他案件でも使えるか)

 合計25点 × 5問 = 125点満点

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