販売後のフォローを徹底し、顧客の不安と不満を解消する
~顧客との本当の関係は、契約が成立した後から始まります~
売った後の対応が、次の購入を左右します
営業活動では、契約成立を一つのゴールとして捉えることがあります。しかし、顧客の立場では、契約は商品やサービスを利用するためのスタートにすぎません。商品を購入した後、顧客はさまざまな疑問や不安を抱くことがあります。「期待した性能を発揮しているだろうか」「この使い方で問題はないだろうか」「不具合が発生したときに対応してもらえるだろうか」といった不安です。営業担当者が契約後に連絡を取らなくなると、顧客は自分が大切にされていないと感じる場合があります。反対に、販売後も継続して状況を確認し、必要な支援を行う営業は、顧客に安心感を与えます。この安心感の積み重ねが、継続取引を支える信頼関係につながります。
中堅社員が気を付けるべきこと
最も注意すべきなのは、既存顧客との関係を過信することです。「長年取引しているので問題ありません」「特に苦情がないので満足しているはずです」という判断は危険です。
顧客は不満があっても、必ずしも営業担当者に伝えるとは限りません。不満を伝える手間を避け、そのまま競合他社に切り替える顧客もいます。したがって、苦情がないことと、顧客が満足していることは同じではありません。
具体的に実践すべきこと
販売後のフォローを個人の気配りだけに任せず、営業プロセスとして仕組み化します。
例えば、継続購入が見込まれる商品では、納品直後に品質や数量の問題がないか確認し、一定期間後に使用状況や販売状況を確認します。さらに、次回発注の判断時期より前に、改善点や追加ニーズを把握します。
その際には、次のような質問が効果的です。
– 「今回の商品で、期待どおりだった点と改善が必要な点はありますか」
– 「使用開始後、想定していなかった問題は発生していませんか」
– 「次回の取引で、当社が改善すべき点は何でしょうか」
– 「現在の運用で、負担になっていることはありませんか」
フォローの時期は、商品の使用周期や顧客の購買サイクルに合わせて設計することが大切です。また、問題が発生した際には、迅速な一次対応、事実確認、対応方針の説明、再発防止までを一貫して実施します。
この取り組みがリピートにつながる理由
販売後のフォローによって、顧客の不満を早期に発見できれば、取引停止につながる問題を未然に防げる可能性があります。さらに、顧客は「この営業担当者は売った後も責任を持って対応してくれる」と認識します。顧客が取引先を選ぶ際には、商品力や価格だけでなく、問題発生時の対応力も重要な判断材料になります。契約を獲得する営業力だけでなく、契約後の信頼を維持する営業力こそ、中堅社員が磨くべき能力です。


