営業の基礎問題 (カスタマーサクセス編 2)

第1問 

 カスタマーサクセスの文脈で、契約更新タイミングに“価格交渉”を避け、むしろ“アップセル”に繋げやすくするために最も効果的な行動はどれか。

A. 更新前にプロダクトの価値を再訴求するメールを定期的に配信しておく 

B. 更新の3ヶ月前から、顧客内で成果やROIのデータを共有し始める 

C. アップセルに向けた特別価格キャンペーンを事前に準備しておく 

D. 契約条件の自動更新を促進し、人的な関与を最小限に抑える

正解:B

解説:価格交渉が起きる背景には「価値が伝わっていない」「成果が可視化されていない」ことがあります。更新直前の交渉ではなく、事前にROIや業務改善成果を定量的に示すことが、価格正当化やアップセルへの下地になります。選択肢Bは、営業的にも最も再現性が高く、アップセル・クロスセルに繋げやすい戦略的アプローチです。

第2問 

 チャーン(解約)予兆を最も早期に検知できる指標として、カスタマーサクセスが重点的にモニタリングすべきものはどれか。

A. 顧客担当者からの問い合わせ件数の増加傾向 

B. アクティブユーザー数と利用頻度の減少傾向 

C. サポートへの不満に関するアンケート結果 

D. 契約更新月までの残り日数とその準備状況

正解:B

解説:チャーン予兆の最も信頼性の高い指標は「実利用の減少」です。利用頻度・活用範囲・アクティブユーザーの減少は、顧客の習慣化や業務との統合が弱まっていることを意味し、早期対処すべきシグナルです。AやCもヒントにはなりますが、能動的に捉えられるのはBです。

第3問 

 カスタマーサクセスの活動において、クロスセルを成功させるための最適なタイミングはどれか。

A. 顧客が導入したプロダクトを全社的に展開し終えた直後 

B. 初期導入後すぐに他部門への展開を提案するタイミング 

C. 顧客のNPSが高まり、推薦の意向が強く表れているとき 

D. 顧客からの不満点がすべて解消され、問い合わせが減少したとき

正解:C

解説:クロスセルは「機能的なニーズ」ではなく、「信頼・成功体験」によって引き出されます。顧客が満足し、他社や社内で推奨したいと感じるタイミング(=NPSが高い)は、心理的にも新しい提案を受け入れやすい状態です。よって、選択肢Cが最も実践的かつ成果に結びつくタイミングと言えます。

営業の基礎問題 (カスタマーサクセス編 1)

 第1問 

 顧客がプロダクトの導入初期フェーズで想定以上に利用が進まない場合、カスタマーサクセス担当が最初に注力すべき行動として最も適切なものはどれか。

A. 機能の再説明とトレーニングセッションの開催を即座に提案する 

B. 顧客のKPIや業務フローを再確認し、活用されない背景の仮説を立てる 

C. 利用頻度が高い他社事例を共有し、行動喚起を促す資料を送付する 

D. セールスと連携して、再度トップ層への導入プレッシャーをかける

正解:B

解説:この段階では、表面的な解決(AやC)や圧力的なアプローチ(D)ではなく、顧客が「なぜ使えていないか」の構造的原因を探る必要があります。カスタマーサクセスの本質は、顧客の業務とプロダクトの接点を再構築し、成果に向けたサポートを行うことです。選択肢Bは、顧客の業務KPIや導入目的を再度確認し、利用されない要因の仮説を立てるという本質的なアプローチであり、初動として最も重要です。

第2問 

 カスタマーサクセスの活動として、顧客のLTV(ライフタイムバリュー)最大化に最も貢献する行動はどれか。

A. 継続的なサポート体制を保証し、契約更新率を高める 

B. プロダクトの機能追加情報を定期的に伝え、利用範囲を拡大する 

C. 顧客の事業目標に寄与する成果をモニタリングし、成功事例を共有する 

D. NPS(ネットプロモータースコア)調査で満足度を定期的に測定する

正解:C

解説:LTVの最大化とは、単に「長く使ってもらう」ことではなく、「顧客に継続して価値を感じてもらい、追加購入や拡張、紹介などの好循環を生むこと」です。そのためには、顧客の業績や成果に貢献し、それを可視化・再現可能な形で提供することが最も効果的です。選択肢Cは、事業貢献の可視化とナレッジ共有という視点で、LTV向上に直結する戦略的な活動です。

第3問 

 顧客の利用状況に問題はないが、担当者が頻繁に交代する企業に対して、長期的なカスタマーサクセスを実現するための最適な対応はどれか。

A. 担当者変更の都度、導入背景と過去の成果を説明するオンボーディングを実施する 

B. 利用マニュアルやFAQを常に最新化し、誰が担当でも対応できるようにする 

C. 経営層や決裁者との関係構築を強化し、サクセスの方針を全社で合意しておく 

D. 現場の担当者に対してこまめなリマインドやフォローを実施し、離職リスクを低減する

正解:C

解説:担当者の頻繁な交代がある企業では、現場対応だけでなく「組織としての合意形成」と「経営層とのリレーション」が極めて重要です。担当者が変わっても事業としての方針が継続されるように、経営層を巻き込んだステークホルダー戦略が必要になります。選択肢Cは、属人的対応から脱却し、サクセスを全社の合意事項にする視点を含んでおり、長期的な成果に直結します。

営業の基礎問題 (マーケティング編 11)

第1問

 あなたは、サブスクリプション型サービスの営業責任者です。以下の2つのターゲットセグメントのうち、よりLTV(顧客生涯価値)から見て「営業効率が高い」セグメントはどちらか?

セグメント平均月額売上継続月数(平均)利益率顧客獲得コスト(CAC)
A(中小企業)2万円12か月30%3万円
B(大手企業)5万円18か月20%10万円

A. セグメントA(中小企業) 

B. セグメントB(大手企業) 

C. 両者ともROIは同等である 

D. 獲得コストが低いAを優先すべき

正解:B. セグメントB(大手企業)

解説:【LTV計算式】LTV = 平均月額売上 × 継続月数 × 利益率

– A:2万円 × 12 × 30%=7.2万円 → ROI=7.2 ÷ 3 = 2.4倍

– B:5万円 × 18 × 20%=18万円 → ROI=18 ÷ 10 = 1.8倍

LTV単体ではBの方が大きい(18万円 > 7.2万円) 

ROIではAの方が高いが、営業全体の利益額を最大化したい場合、1件あたり粗利の大きいBを優先する方が有利なケースも多いです。

現場では「ROI重視か、絶対利益重視か」の判断軸が必要になります。

第2問

 あなたの会社では、2つの営業チャネル(①訪問営業、②インサイドセールス)を活用しています。以下の前提条件から、より粗利益効率の高いチャネルを選びなさい。

チャネル1人あたり月間接触件数成約率平均受注額営業人件費(月)粗利率
訪問営業30件20%150万円50万円30%
インサイド営業80件10%80万円30万円25%

A. 訪問営業の方が粗利効率は高い 

B. インサイド営業の方が粗利効率は高い 

C. 両者の粗利効率はほぼ同等である 

D. 人件費の違いだけでは判断できない

正解:B. インサイド営業の方が粗利効率は高い

解説(簡易計算) 

【1人あたり月間売上と粗利】

– 訪問営業:30件 × 20%=6件 × 150万円=900万円 → 粗利:900 × 30%=270万円 

– インサイド営業:80件 × 10%=8件 × 80万円=640万円 → 粗利:640 × 25%=160万円 

【粗利-人件費(粗利効率)】 

– 訪問営業:270 − 50 = 220万円 

– インサイド:160 − 30 = 130万円

一見すると訪問営業が優位に見えますが、「1件あたりの接触工数(移動や拘束時間)」や「スケーラビリティ(複数対応)」を考えると、インサイド営業は拡張性と効率性に優れるため、中長期的には営業全体の利益率向上に貢献します。

営業の基礎問題 (マーケティング編 10)

第1問

 あなたの営業部では、SaaS型サービスを3つの異なる顧客セグメントに展開しています。各セグメントは、初年度受注単価・継続率(解約率)・営業コストが異なります。どのセグメントにリソースを集中させるとLTV(顧客生涯価値)が最大化できるでしょうか?

 ※顧客は毎年契約更新。解約率は毎年同じ。LTVは以下で計算: 

LTV = 初年度売上 × 利益率 × {1 / 解約率} – 獲得コスト

セグメント初年度売上利益率年間チャーン率(解約率)顧客獲得コスト
スタートアップ企業60万円40%25%5万円
中堅企業100万円35%15%10万円
大企業150万円30%10%30万円

A. スタートアップ企業(低単価・高チャーン) 

B. 中堅企業(バランス型) 

C. 大企業(高単価・低チャーン) 

D. 中堅と大企業を併用すべき

正解:C. 大企業(高単価・低チャーン)

解説:LTV計算を行います(LTV = 単価 × 利益率 × {1 / 解約率} − 獲得コスト)

【スタートアップ企業】 

LTV = 60万 × 0.4 × (1 / 0.25) − 5万 

= 60万 × 0.4 × 4 − 5万 

= 96万 − 5万 = 91万円

【中堅企業】 

LTV = 100万 × 0.35 × (1 / 0.15) − 10万 

= 100万 × 0.35 × 6.666… − 10万 

= 233.3万 − 10万 = 約223.3万円

【大企業】 

LTV = 150万 × 0.3 × (1 / 0.10) − 30万 

= 150万 × 0.3 × 10 − 30万 

= 450万 − 30万 = 420万円

→ 大企業セグメントは獲得コストが最も高いが、チャーン率の低さ(継続年数の長さ)と単価の高さによりLTVが圧倒的に高い。 

→ つまり、「顧客を獲得した後の継続率(解約率)」が、LTV最大化のカギであることが分かります。

補足:営業戦略における実践ポイント

– 「チャーン率の高い顧客」は、単価が高くても早期離脱でLTVが小さくなる 

– 長期継続が期待できるセグメントには、多少コストをかけてもリターンが大きい 

– 初期売上だけでなく、LTVを指標にした戦略配分が必要 

A young woman posing with her index finger raised indoors

営業の基礎問題 (マーケティング編 9)

第1問

 あなたの会社はSaaS型業務支援ツールを販売しており、3業界をターゲットにしています。業界によって価格許容度と顧客獲得難易度が異なります。営業リソース(人員と時間)に限りがある中で、来期重点ターゲットを1業界に絞る必要があります。利益インパクトの最大化を狙う場合、どの業界を選ぶべきでしょうか?

業界平均受注単価月間商談可能数/営業1名成約率利益率提案件数の上限(営業人員×4名)
コンサル業界150万円15件30%40%60件
製造業界100万円20件20%50%80件
飲食業界 70万円30件15%  60%120件 

A. コンサル業界(高価格・高成約率) 

B. 製造業界(バランスタイプ) 

C. 飲食業界(大量提案・低単価) 

D. 飲食と製造を併用し、母数を増やすべき

正解:A. コンサル業界(高価格・高成約率)

解説:【コンサル業界】 

提案件数=60件(上限) 

成約数=60 × 30% = 18件 

売上=18 × 150万 = 2,700万円 

利益=2,700万 × 40% = 1,080万円

【製造業界】 

提案件数=80件 

成約数=80 × 20% = 16件 

売上=16 × 100万 = 1,600万円 

利益=1,600万 × 50% = 800万円

【飲食業界】 

提案件数=120件 

成約数=120 × 15% = 18件 

売上=18 × 70万 = 1,260万円 

利益=1,260万 × 60% = 756万円

→ 飲食業界は数が取れても単価が低く、利益額も頭打ち。製造業界は効率的だが、価格許容度の低さが利益総額に響く。 

→ コンサル業界は提案件数が最も少ないが、高価格 × 高成約率 × 高利益率の三拍子で、最も営業利益を生む。

このように、単に「件数」や「成約率」で判断せず、LTV×効率性の総合判断が戦略には不可欠です。

営業の基礎問題 (マーケティング編 8)

第1問

 あなたの営業部では以下3つの業種別セグメントを対象に提案活動を行っています。来期はリソース集中のため、どれか1セグメントに重点配分する必要があります。最も粗利益インパクトが大きいのはどのセグメントか?

セグメント月間提案件数成約率平均受注額粗利率営業コスト/成約1件
製造業60件10%300万円 30%20万円 
小売業80件8%150万円35%15万円
IT企業40件20%100万円50%10万円

A. 製造業セグメント 

B. 小売業セグメント 

C. IT企業セグメント 

D. 小売業とIT企業を併用すべき

正解:C. IT企業セグメント

解説:【製造業】 

成約件数:60 × 10% = 6件 

売上:6 × 300万 = 1,800万円 

粗利:1,800 × 30% = 540万円 

コスト:6 × 20万 = 120万円 

利益:540 − 120 = 420万円

【小売業】 

成約件数:80 × 8% = 6.4件 

売上:6.4 × 150万 = 960万円 

粗利:960 × 35% = 336万円 

コスト:6.4 × 15万 = 96万円 

利益:336 − 96 = 240万円

【IT企業】 

成約件数:40 × 20% = 8件 

売上:8 × 100万 = 800万円 

粗利:800 × 50% = 400万円 

コスト:8 × 10万 = 80万円 

利益:400 − 80 = 320万円

→ 粗利益ベースでは製造業だが、コストを引いた最終利益ではIT企業が中間に位置し、かつ成約率・効率性が高く、リスクが分散されている。特に限られた営業人員を有効活用するには、成約率と効率性に優れるIT企業セグメントが最も適している。

第2問

 あなたの会社はBtoB商材を販売しています。以下の3つの「顧客規模別セグメント」から、来期の最重点ターゲットを選ぶ必要があります。最も利益効率が高いのはどのセグメントか?

顧客規模潜在顧客数成約率平均売上単価利益率商談コスト(1件)
大企業100社15%1,000万円20%50万円
中堅企業300社10%500万円25%20万円  
中小企業800社5%150万円30%10万円 

A. 大企業 

B. 中堅企業 

C. 中小企業 

D. 中堅と中小企業のミックスが最適

正解:B. 中堅企業

解説:【大企業】 

成約件数:100 × 15% = 15社 

売上:15 × 1,000万 = 1.5億円 

利益:1.5億 × 20% = 3,000万円 

コスト:15 × 50万 = 750万円 

利益差引:3,000 − 750 = 2,250万円

【中堅企業】 

成約件数:300 × 10% = 30社 

売上:30 × 500万 = 1.5億円 

利益:1.5億 × 25% = 3,750万円 

コスト:30 × 20万 = 600万円 

利益差引:3,750 − 600 = 3,150万円

【中小企業】 

成約件数:800 × 5% = 40社 

売上:40 × 150万 = 6,000万円 

利益:6,000万 × 30% = 1,800万円 

コスト:40 × 10万 = 400万円 

利益差引:1,800 − 400 = 1,400万円

→ 売上総額が同じでも、コスト効率・利益率で見た場合は中堅企業が最も高収益。中小企業は件数が多い割に利益が出にくく、営業工数負荷が高い割に費用対効果が低い。

営業の基礎問題 (マーケティング編 7)

第1問

 営業部では、今期の売上拡大施策として以下の2つのキャンペーンの実施を検討しています。どちらも同じ予算枠で、どちらか一方のみ実施可能な状況です。より利益面で効果が高い施策を選んでください。

施策内容コスト成約数増加平均単価粗利率
Aオンライン広告キャンペーン200万円40件50万円25%
B紹介インセンティブ施策100万円25件80万円40%

A. A施策(オンライン広告) 

B. B施策(紹介インセンティブ) 

C. どちらも同程度の効果 

D. コストが低いBを選ぶべき

正解:B. B施策(紹介インセンティブ)

解説:【A施策】 

売上:40件 × 50万円=2,000万円 

粗利:2,000万円 × 25%=500万円 

利益=500 − 200=300万円

【B施策】 

売上:25件 × 80万円=2,000万円 

粗利:2,000万円 × 40%=800万円 

利益=800 − 100=700万円

→ 施策Bは成約数は少ないものの、利益額で2倍以上の差があります。営業施策の評価では、件数の多寡ではなく「粗利益−施策コスト」の観点で判断することが重要です。

第2問

 営業本部では、来期の重点営業エリアを以下の2地域のうちどちらにするか決める必要があります。どちらのエリアに重点配分すべきか、利益最大化の観点で選んでください。

地域成約率平均受注額営業交通費(1件あたり)営業人件費(月)1人あたり月間提案件数粗利率
地方都市12%120万円2万円40万円50件35%
都市圏8%200万円0.5万円60万円80件30%

A. 地方都市の方が粗利率が高いため優先 

B. 都市圏の方が移動コストが安く、売上も高いため優先 

C. 粗利金額で地方都市が上回る 

D. 地域戦略は利益ではなく顧客層で決めるべき

正解:B. 都市圏の方が移動コストが安く、売上も高いため優先

解説:【地方都市】 

提案数:50件 → 成約数=50 × 12%=6件 

売上:6件 × 120万=720万円 

粗利:720 × 35%=252万円 

交通費:2万×6件=12万円 

利益=252 − 40(人件費)−12=200万円

【都市圏】 

提案数:80件 → 成約数=80 × 8%=6.4件 

売上:6.4件 × 200万=1,280万円 

粗利:1,280 × 30%=384万円 

交通費:0.5万×6.4件=3.2万円 

利益=384 − 60 − 3.2=約321万円

→ 都市圏の方が粗利額も最終利益も大きいため、営業効率も高い。数字で見ると、地方=成約率と粗利率は高いが、コスト構造に劣るという典型例です。

営業の基礎問題 (マーケティング編 6)

第1問

 あなたの営業部では、新しい営業支援ツールの導入を検討しています。初期導入費は300万円、月額ライセンス費は10万円(1年目から)。このツールにより営業の成約率が平均10%改善され、年間売上が毎年500万円増加すると見込まれています。導入から3年間の累積ROI(=累積利益 ÷ 累積投資)として最も近いものはどれか?

A. 約50% 

B. 約100% 

C. 約200% 

D. 約300% 

正解:B. 約100%

解説:【投資総額(3年間)】 

初期導入費:300万円 

月額10万円 × 12か月 × 3年=360万円 

合計:660万円 

【利益増加(3年間)】 

年500万円 × 3年=1,500万円 

【ROI計算】 

ROI=(1,500万円 − 660万円)÷ 660万円 

ROI=840 ÷ 660 ≒ 1.27 → 約127%(最も近いのはB)

このように、単年の効果ではなく「累積で投資を上回る回収ができるか?」を評価することが戦略的意思決定において重要です。短期ROIだけで判断すると、良い投資を見逃すこともあります。

第2問

 あなたのチームは、次の2つの戦略のいずれかを来期に実行できます。予算・人員はどちらか一方にしか配分できません。営業成果(粗利益ベース)でより効果が高い選択肢はどれか?

指標新規開拓戦略既存顧客深耕戦略
アプローチ可能企業数500社100社
成約率5%30% 
平均受注額150万円100万円
利益率(粗利益)20%40% 

A. 新規開拓戦略 

B. 既存顧客深耕戦略 

C. 新規開拓と既存深耕を半分ずつ行う 

D. 数値では判断できないため現場感覚を優先すべき

正解:B. 既存顧客深耕戦略

解説:【新規開拓戦略】 

成約:500社 × 5%=25件 

売上:25件 × 150万円=3,750万円 

粗利益:3,750万円 × 20%=750万円

【既存顧客深耕】 

成約:100社 × 30%=30件 

売上:30件 × 100万円=3,000万円 

粗利益:3,000万円 × 40%=1,200万円

→ 粗利益で見ると既存顧客深耕が1.6倍の成果を生む見込みです。これは、既存顧客の方が提案成功率が高く、営業効率が良いことを数値で裏付けています。

Evoto

営業の基礎問題 (マーケティング編 5)

1問

 あなたは新商品Aの販売戦略を検討しています。製造原価は1個あたり6,000円、現在の販売価格は10,000円。営業部から「販売拡大のために価格を8,500円に下げたい」と提案がありました。この時、利益率(=利益 ÷ 売上)をもとに適切な判断として最も妥当なのはどれか?

A. 利益率が下がるが販売数量が増えるなら承認すべき 

B. 利益率は上がるため価格引き下げは問題ない 

C. 利益率が大きく下がるため、価格引き下げは慎重にすべき 

D. 利益は変わらないため、販売現場の意見を優先すべき 

正解:C. 利益率が大きく下がるため、価格引き下げは慎重にすべき

解説:価格10,000円 → 利益:4,000円(利益率 40%) 

価格8,500円 → 利益:2,500円(利益率 約29.4%) 

価格を1,500円下げることで利益率は大きく下がります。販売数量がどれだけ増えるか明確でない中での値下げは、利益全体を大きく損なうリスクがあります。営業戦略上、「どれくらいの数量増で損益が逆転するか」を事前に試算する必要があります。

第2問

 あなたの営業部では、以下のような2つのリード獲得チャネルを選べます。予算が限られており、1チャネルしか選べない場合、より利益を最大化できるのはどれか?

チャネル月間獲得リード数成約率平均受注額獲得コスト
A(展示会)200件5%100万円150万円
B(Web広告)500件2%70万円100万円

A. チャネルA 

B. チャネルB 

C. 獲得数が多いBを選び、他部門から費用を補填 

D. どちらも同程度の成果なので予算配分を半分ずつにする 

正解:A. チャネルA

解説: 

A:200件 × 5% = 10件 → 売上:1,000万円、コスト差引:+850万円 

B:500件 × 2% = 10件 → 売上:700万円、コスト差引:+600万円 

同じ成約数でも、チャネルAの方が単価が高いため、利益総額が大きくなります。単純な「リード数」や「成約率」ではなく、「1チャネルあたりの実質利益」を見ることが営業戦略では重要です。

第3問

 あなたの営業部では、リソース(営業人員)を2つの市場にどのように配分するかを決めなければなりません。以下の条件のもとで、営業成果(=総売上)を最大化するにはどの選択肢が最も適切か?

市場潜在顧客数成約率平均単価1人あたり月間接触可能顧客数
X1,000社15%150万円80社
Y3,000社5%300万円50社

営業人員は10名で、1市場に5名ずつ配分するか、重点配分を選ぶことができます。

A. 5名ずつ均等配分 

B. X市場に全員を集中配分 

C. Y市場に全員を集中配分 

D. Xに3名、Yに7名配分する 

正解:D. Xに3名、Yに7名配分する

解説:各市場での売上最大化を試算します:

– X(3名):80社×3=240接触 → 15%成約=36件 ×150万円=5,400万円 

– Y(7名):50社×7=350接触 → 5%成約=17.5件 ×300万円=5,250万円 

→ 合計:1億650万円(D案)

他の案は以下の通り(計算略): 

A案:総売上 9,750万円 

B案:9,000万円 

C案:7,500万円 

このように、成約率×接触件数×単価のバランスをとって判断することで、戦略的な営業人員配分ができます。

Young woman giving an OK hand sign indoors

営業の基礎問題 (マーケティング編 4)

第1問 

 プロダクトライフサイクル(PLC)において、営業が「価格競争」への備えと「顧客ロイヤルティ向上策」の両方を求められるフェーズはどれか? 

A. 導入期 

B. 成長期 

C. 成熟期 

D. 衰退期 

正解:C. 成熟期

解説:製品ライフサイクル(PLC)の成熟期は、競合製品が出揃い、差別化が難しくなり、価格競争が激化する時期です。このフェーズでは、新規開拓以上に既存顧客との関係性の強化が営業に求められます。ロイヤルティプログラムや継続利用の提案、アフターサービス強化などが重要な施策となります。単なる受注活動だけでなく、LTV(顧客生涯価値)の最大化視点が問われます。

第2問 

 戦略立案においてPEST分析を活用する意義として最も適切なものはどれか? 

A. 自社の商品ラインナップを強化する内部施策を検討するため 

B. 顧客の心理的インサイトを発掘するため 

C. 業界トレンドや外部環境の変化を体系的に把握するため 

D. 営業パーソンの個人スキルギャップを明確にするため

正解:C. 業界トレンドや外部環境の変化を体系的に把握するため

解説:PEST分析は、Politics(政治)、Economy(経済)、Society(社会)、Technology(技術)の4領域から、マクロ環境の変化を分析するフレームワークです。新しい市場機会の発見やリスク予測に役立ちます。営業部門でも、特定業界の規制強化やDXトレンドなどの背景を把握しておくことで、顧客との会話や提案の説得力が大きく変わります。

第3問 

 次の条件のもと、営業戦略を立案する際に最も妥当な選択はどれか? 

– 自社は中堅企業で資金に限りがある 

– ニッチ市場で強い製品を持つ 

– 大手企業とは直接競争したくない 

A. 幅広い顧客に向けたブランド認知強化キャンペーンを実施する 

B. 市場の最大セグメントに向けて価格を下げてシェアを狙う 

C. 特定業種・用途に絞って価値訴求を深める戦略をとる 

D. 海外展開を視野に、SNS広告に一気に予算を集中投下する 

正解:C. 特定業種・用途に絞って価値訴求を深める戦略をとる

解説:この条件において最も適しているのは「集中戦略(特化戦略)」です。資金的リソースが限られる中堅企業が大手と真っ向勝負するのではなく、特定の業種やニーズに深く刺さるソリューション提案で勝負するほうが、営業効率・利益率ともに高められます。これはポーターの「集中戦略」の考え方にも通じ、BtoB営業における実践的な戦略判断としても現実的です。

xr:d:DAFjXHTf5us:217,j:47878472346,t:23052502
PAGE TOP