問題1 在庫管理(安全在庫モデル)に関する問題
ある小売チェーンでは需要が不確実な商品について、安全在庫の設定方法を見直している。
需要のバラツキ(標準偏差)が大きくリードタイムも変動する場合、最も合理的な安全在庫の設計方法はどれか。
A. 過去最大の販売量を安全在庫とし、欠品を完全になくす。
B. 担当者の経験則に基づき、1週間分の販売量を安全在庫として保有する。
C. 需要とリードタイムの両方の変動を考慮した統計的手法を用いて安全在庫を算定する。
D. 安全在庫は設けず、週次で追加発注を行うフローに変更する。
正解:C
解説:
安全在庫は 統計的根拠に基づく計算(サービス水準・標準偏差・リードタイム変動) が基本。
「需要×リードタイム」に加え、両者の変動要素を含めて算定する必要がある。
Aは在庫過多、Bは再現性がない、Dは欠品リスクが高く非科学的。
問題2 組織マネジメント(権限委譲)に関する問題
地方に複数店舗を展開する小売企業が、店長の権限を拡大して意思決定のスピードを高めようとしている。
権限委譲を進める際にもっとも重視すべき考え方はどれか。
A. 権限のみを委譲し、責任は本部に残して負担を軽減する。
B. 店長間の能力差を考慮し、一定の統制手段と評価基準をセットで導入する。
C. 権限委譲は組織の混乱を招くため、原則として行わない。
D. 店長が判断に迷った場合は必ず本部の承認を得るプロセスを強化する。
正解:B
解説:
権限委譲は 「権限・責任・評価基準」の一体運用 が前提。
権限だけを渡すと暴走リスク、責任だけを渡すと負担過多になるため、
能力差の吸収
標準化されたKPI
本部とのガバナンス
を整備したうえで委譲することが重要。
Aは不整合、Cは俊敏性の低下、Dは結局スピードが落ちる。
問題3 価格戦略(心理価格・需要反応分析)に関する問題
ある小売企業が高級志向の新カテゴリーを導入するにあたり、価格設定の方針を決めようとしている。
顧客が価格を品質の象徴として受け止めるカテゴリーに適した戦略はどれか。
A. 価格弾力性を重視し、競合より低価格に設定して市場シェアを取りに行く。
B. 参入初期は極端に低い価格を設定し、浸透価格政策で顧客を獲得する。
C. 高級カテゴリーとしてのブランドイメージを強化するため、威光価格政策(Prestige Pricing)を採用する。
D. 原価を基準に一定利益を乗せたコストプラス方式で価格を決定する。
正解:C
解説:
高級志向カテゴリーでは、価格は 品質・ステータスのシグナル として機能するため、
威光価格(プレステージプライシング) が最適。
顧客が「高い=良い」と認知する市場では、下げるほど価値が下がる逆弾力性が起こり得る。
A・Bは大量販売向けの戦略であり、Dはブランド戦略の観点が抜けている。


