年末年始は「商談が動きやすい時期」と「動きにくい時期」が混在する特殊なタイミングです。この時期ならではのリスクとチャンスを押さえておくと、ムダを減らし成果を出しやすくなります。
1. 年末年始の営業の注意点
(1) 相手のスケジュールは極端に変わる
年末は 決裁が早まる会社 と 遅くなる会社 が両方ある。
年始は 1週目は動かない が、2週目から一気に動き出す。
→ 相手の業界・会社ごとに「いつ動きやすいか」を事前に確認しておくことが大切。
(2) 年末は「駆け込み」と「締め作業」で忙しい
決算・年度末・棚卸しなどで注文や相談が集中しやすい。
逆に、忙しくて話を聞いてもらえない担当者も多い。
→ 年末のアポイントは 短く・要点を絞って 提案する。
(3) 年末年始は連絡が止まりやすい
メール返信が遅いのは普通。
担当者が休暇に入っていることもある。
→ 返信を急かさず、「再開予定日」を相手から聞いておく。
(4) 挨拶回りは訪問目的を明確にする
ただ挨拶するだけだと時間のムダになることも。
今年の振り返り
来年の課題のヒアリング
新しい提案の前振り
など、必ず1つは価値ある話題を持っていく。
(5) 新規営業は「やや動きにくい」
年末は相手が忙しいため、アポ獲得率は下がりやすい。
→ 電話やメールではなく、
既存顧客の紹介営業 や 年始に向けた仕込み に力を入れると効率が良い。
(6) 年末は“失注”も出やすい
予算の都合や社内事情で急に話が止まることがある。
→進行中の案件は早めの確認
見積書期限を調整
決裁者との接点を確保
を行い、取りこぼしを防ぐ。
(7) 年末年始は顧客の感情が動きやすい
「来年こそ改善したい」という前向きな気持ち
「忙しいから簡潔にしてほしい」という切迫感
→ 提案は 短く・わかりやすく・すぐ効果があるもの が刺さりやすい。
(8) 年始は情報収集の黄金期
年始1〜2週目は、
新しい方針
今年の重点テーマ
予算感
が固まり始める時期。
→ 年始訪問や電話では「今年の重点課題は何ですか?」を必ず聞いておく。
(9) 自分の行動も乱れやすい(営業自身の注意)
休み明けでペースが戻りにくい
年末の忙しさでフォロー漏れが出る
→ 案件一覧、次回アクション、紹介依頼先などを 年内に整理しておく。
(10) 挨拶・礼儀が成果を左右する
この時期は礼儀や節度が特に見られる。
年末の感謝
年始の丁寧な挨拶
細やかな礼状・メッセージ
が印象を大きく左右する。
■ まとめ
年末年始は 相手の業務が特殊(忙しい・動かない・急に動く)
挨拶回りは 価値ある話題を1つ 持っていく
新規営業より 既存顧客・紹介営業 が有効
年始は 情報収集と案件づくりのチャンス
フォロー漏れ・礼儀の抜けを防ぐことが重要


