営業の基礎問題 (マネージャー編 12)

第1問

営業戦略において「ターゲット顧客の絞り込み」を行う最大の目的として最も適切なものはどれか?

A. 新規顧客獲得数を短期間で最大化するため

B. 商談件数を増やし、活動量による成長を実現するため

C. 顧客満足度を重視し、全顧客へのサービスレベルを均一に保つため

D. 自社の提供価値と親和性の高い市場に集中し、効率的に成果を出すため

正解:D

解説:ターゲットの絞り込みは、「誰に売らないか」を明確にすることで、営業リソースの集中と差別化を図る戦略行動です。自社の強みとフィットする顧客に注力することで、無駄を削減し、成約率・LTVの向上を狙います。広く薄くではなく、狭く深くが基本です。

第2問

以下のうち、営業組織が「戦略不全」に陥っている兆候として最も適切なのはどれか?

A. 各営業担当が商談件数や受注件数を意識して行動している

B. 市場ニーズの変化を踏まえて、営業活動の優先順位が見直されている

C. 売上は出ているが、どの施策が成果に寄与しているのかが不明確

D. 管理職が現場に細かく指示を出し、アクションが統一されている

正解:C

解説:「売上は出ているが、要因が不明確」という状態は、再現性の欠如・属人的な成果依存を意味し、戦略に基づく成果とは言えません。戦略とは「狙い」「手段」「測定」が一体化されてこそ機能します。Cは一見成果が出ているようで、実は極めてリスクの高い状況です。

第3問

営業戦略における「アカウントベースドマーケティング(ABM)」の特徴として最も正しいものはどれか?

A. 市場全体に一律のキャンペーンを実施し、集客の母数を拡大する手法

B. 顧客からの問い合わせを待ち、ニーズに応じた営業活動を行う受け身の手法

C. 特定の企業・業種に対して、個別最適化された提案活動を行う戦略的アプローチ

D. 商品中心に営業を設計し、競合より早く拡販を図るプッシュ型の手法

正解:C

解説:ABM(Account-Based Marketing)は、特定のターゲット企業(アカウント)を戦略的に選定し、その企業に対してカスタマイズされた営業・マーケティングを展開する手法です。単なる数の拡大ではなく、「質と関係性」を重視した深耕営業の一種で、BtoBの高度営業で特に有効です。

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