第1問
適正在庫の定義として最も正しいものはどれか?
A. 販売実績にかかわらず、常に倉庫容量の90%を満たす在庫
B. 常に欠品を完全になくすための安全在庫を最大化した在庫量
C. 品切れと在庫過多を回避し、販売機会を最大化する在庫水準
D. 年間販売数量の1/12を常に維持する標準的な月次在庫
正解:C. 品切れと在庫過多を回避し、販売機会を最大化する在庫水準
解説:適正在庫とは、過剰在庫によるコスト増加と欠品による販売機会損失の両方を防ぐ、最適な在庫水準を指す。在庫は多すぎても少なすぎても経営効率を下げるため、販売計画・需要予測・補充リードタイムなどに基づき、バランスよく維持される必要がある。
第2問
ある商品の年間売上が24,000個、平均在庫が2,000個だった場合、この商品の在庫回転率は次のうちどれか?また、適正在庫に近づけるにはどの方針が適切か?
A. 回転率は12回/年、在庫を増やして欠品を防ぐべき
B. 回転率は10回/年、販売単価を下げて販売量を増やすべき
C. 回転率は8回/年、在庫を減らして回転率を高めるべき
D. 回転率は6回/年、在庫を維持し利益率を優先すべき
正解:C. 回転率は12回/年、在庫を減らして回転率を高めるべき
解説:在庫回転率 = 年間販売数量 ÷ 平均在庫数
→ 24,000 ÷ 2,000 = 12回/年
一般に回転率が高い方が効率的な在庫運用を意味するが、在庫が過剰な場合は回転率が下がる。販売に支障がない範囲で在庫を圧縮することが、適正在庫に近づくカギとなる。
第3問
ある商品の1日平均販売数が100個、納品リードタイムが5日間、最大で7日になることもある。欠品リスクを回避するために必要な安全在庫として適切なのは次のうちどれか?
A. 200個
B. 300個
C. 500個
D. 700個
正解:C. 500個
解説:安全在庫は、「最大リードタイムに基づく必要在庫量」と「通常リードタイムでの在庫量」の差で求められる。
最大リードタイム:7日 × 100個 = 700個
通常リードタイム:5日 × 100個 = 500個
→ 安全在庫 = 700 − 500 = 200個
→ただし、これは最小の安全在庫の理論値。実務では需要のブレも加味して、安全在庫=500個程度に設定するのがリスクヘッジとして一般的である。
