第1問
自社製品の販売戦略を考える上で、ポーターの「競争戦略」の中で、価格以外の価値訴求(品質・サービス・ブランド)で勝負する戦略はどれか?
A. コスト・リーダーシップ戦略
B. 差別化戦略
C. 集中戦略(コスト集中)
D. 無差別戦略
正解:B. 差別化戦略
解説:マイケル・ポーターが提唱する「競争戦略」には、①コスト・リーダーシップ戦略、②差別化戦略、③集中戦略の3つがあります。差別化戦略とは、製品やサービスの独自性(ブランド力、技術力、アフターサービスなど)で競合と差をつけ、価格競争に陥らずに利益を確保する考え方です。営業現場では、商品説明や提案時にこの差別化要素を的確に伝えるスキルが求められます。
第2問
マーケティングの「バリュープロポジション」の概念において、営業が最も注力すべきポイントはどれか?
A. 自社ができることの一覧
B. 顧客が最も重要視する価値
C. 競合が提供している機能のすべて
D. 製品カタログの網羅的な提示
正解:B. 顧客が最も重要視する価値
解説:バリュープロポジションは、「自社の強み × 顧客が求める価値 × 競合が提供できないこと」の重なる部分で定義されます。営業が重視すべきは「顧客のニーズと価値認識」であり、そこに自社の強みを重ねて伝えることが重要です。AやDのように一方的な情報提供では、顧客に響く価値訴求にはなりません。特にBは、営業のヒアリング力と提案の精度を決定づけます。
第3問
BtoBビジネスにおけるABM(アカウント・ベースド・マーケティング)戦略の特徴として最も適切なのはどれか?
A. 不特定多数の潜在顧客に広くアプローチする手法
B. 大手顧客や特定企業に対して個別最適化した営業・マーケティング活動
C. マス広告とSNS広告を組み合わせた認知拡大戦略
D. 顧客データベースの一括購入と一斉アプローチ
正解:B. 大手顧客や特定企業に対して個別最適化した営業・マーケティング活動
解説:ABM(Account-Based Marketing)は、特にBtoBで用いられる戦略で、限られた重要顧客(アカウント)に対してパーソナライズされたマーケティング施策と営業活動を連携して行う手法です。ターゲット企業ごとにニーズを深掘りし、課題解決型の提案を設計する必要があるため、営業とマーケの高度な連携が不可欠です。AやCのようなマスマーケティングとは対極にある考え方です。
