営業の基礎問題(基礎編 14)

第1問

中長期的な取引が見込める新規顧客から、「初回は試しだから安くして」と言われた場合、営業として最も望ましい対応はどれか?

A. 試しとはいえ初回から値引きすると、その後の単価交渉が難しくなるため拒否する

B. 初回のみ値引きに応じて、以降は正規価格で交渉すると約束する

C. 値引きには応じるが、代わりに成功事例として社名や導入効果を紹介できるよう条件をつける

D. 初回なので特別に値引きすると伝え、社内承認を取らずに対応する

正解:C. 値引きには応じるが、代わりに成功事例として社名や導入効果を紹介できるよう条件をつける

解説:新規顧客の初回値引き要請はよくありますが、安易な対応はその後の価格基準を下げ、継続的な利益確保を困難にします。値引きの対価として「事例活用」「紹介文の提供」「追加発注」など営業戦略上のメリットを条件化することで、価格を下げても戦略的価値を確保できます。

第2問

顧客が「この金額でないと稟議が通らない」と言ってきた際、営業として最も検討すべき対応はどれか?

A. 顧客社内の稟議フローは営業の関知外なので、方針は変えない

B. 稟議を通すために使える比較資料や導入効果のシミュレーションを提供する

C. 稟議の金額枠内に収まるように、仕様や内容を見直し価格を調整する

D. 金額に合わせて割引を提示するが、稟議書への添付資料を指定する

正解:B. 稟議を通すために使える比較資料や導入効果のシミュレーションを提供する

解説:営業は「顧客の稟議が通ること」をゴールとせず、「価値が伝わった結果として稟議が通る」状態を支援する必要があります。価格で合わせる前に、稟議を通すための論理や資料提供によるサポート(例:ROI試算、他社事例)を行うことが、信頼を得つつ価格維持も可能にする鍵となります。

第3問

継続取引中の顧客から突然「最近業績が厳しいので割引してほしい」と言われたとき、最も適切な営業の対応はどれか?

A. 長年の取引関係を重視し、今回は特別対応として値引きする

B. 値引きに応じない代わりに、支払条件や納期調整などの柔軟対応を検討する

C. 顧客の業績が改善するまで、契約を一時停止する方向で調整する

D. 経営判断であるため、社内の価格決裁者にすぐエスカレーションする

正解:B. 値引きに応じない代わりに、支払条件や納期調整などの柔軟対応を検討する

解説:長期取引の顧客でも、業績理由の値引き要請には単純な値下げではなく「条件変更による支援」が望ましいです。支払サイト延長、分割納品、納期猶予など、コストを抑えつつ相手の負担を軽減する方法を提示することで、価格維持と関係維持の両立を図れます。

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