第1問:SPIN話法の運用ミスに関する注意点
SPIN話法を誤って運用してしまった場合に陥りやすい営業上の失敗として最も適切なものはどれか?
A. 顧客の感情に過剰に配慮し、論点があいまいになる
B. 商品説明が中心となり、顧客ニーズの深掘りが不十分になる
C. 問題点ばかりを指摘し、顧客との信頼関係を築けない
D. クロージングを急ぎすぎて、購買決定者と話せないまま提案してしまう
正解:C
解説:SPIN話法は「問題→示唆→解決」と進めるフレームですが、示唆質問(Implication)を強調しすぎると、問題点の指摘ばかりで顧客が不快感を持つ可能性があります。これは信頼関係の欠如や防衛的態度を生む原因となるため、傾聴と共感のバランスが重要です。BやDは他の営業スキル上のミスであり、SPIN特有の誤りではありません。
第2問:OAHTとSPINの構造的な違いに関する理解
. 次のうち、OAHTの法則がSPIN話法と最も本質的に異なる点として正しいものはどれか?
A. フレームとして、提案以降のクロージングに重点を置いている
B. 顧客との心理的距離を重視し、感情要素を起点にしている
C. 商品説明に強く依存する構造となっている
D. 仮説営業の前提を置かず、すべて顧客情報に依存して展開する
正解:B
解説:SPIN話法は「質問→ニーズ顕在化→提案」というロジカルな流れで構成されているのに対し、OAHTは「本音(H)」を軸にした感情・心理寄りのアプローチです。顧客の態度(A)や反応(O)を読みながら、本音(H)を引き出し、最終的に信頼(T)を構築していくのが特徴です。Bが本質的な違いです。
第3問:顧客タイプ別の活用優位性に関する理解
次の顧客タイプに対して、OAHTの法則を活用したアプローチが最も効果的になりやすいケースはどれか?
A. 技術的スペックに強い関心があり、論理的な構成を好むエンジニア系顧客
B. 既にニーズが顕在化しており、短期導入を前提とした購買検討中の顧客
C. 表面的には関心を示さないが、感情的な不安が購買障壁になっている顧客
D. 社内稟議のために情報収集しており、価格と比較表を重視する購買担当者
正解:C
解説:OAHTの本質は「相手の本音や感情に寄り添う」ことにあります。顧客が表面的な関心は薄いが、内面に不安・不信・迷いを抱えている場合、OAHTを通じて信頼と共感を積み重ねることが突破口になります。A・B・Dは、論理的・機能的アプローチ(SPINやFAB、プレゼン型営業)で対応可能なケースです。
