営業の基礎問題(利益編 5)

 第1問 

粗利率を改善するために、営業担当者が商談時に意識すべき最も基本的な行動はどれか?

A. 値引き交渉を受け入れてでも、まず受注件数を増やす 

B. 顧客に商品の付加価値を伝え、単価維持または向上を図る 

C. 必要以上にサービスを追加して顧客満足度を上げる 

D. 受注後に原価を下げるため、仕様を勝手に簡略化する

正解: B. 顧客に商品の付加価値を伝え、単価維持または向上を図る

解説:粗利率=(売上高−売上原価)÷売上高。 

単価を下げずに売れれば、それだけ粗利率は高く保たれます。 

そのためには、 

・ 「なぜこの価格に見合う価値があるのか」 

・ 「他社との違いは何か」 

を丁寧に伝え、顧客に納得してもらうことが重要です。単価を守る・上げるための提案力が、粗利率改善に直結します。なお、無理にサービスを追加する(C)と逆にコスト増になるので要注意です。

  第2問 

粗利率改善のため、営業現場で特に注意すべきコスト管理対象はどれか?

A. 社内会議の開催回数 

B. 顧客への納品・配送コスト 

C. 営業担当者の休日出勤回数 

D. 売上金回収のスピード

正解: B. 顧客への納品・配送コスト

解説:現場レベルで粗利率に影響するのは、売上原価に直結するコストです。 

その代表例が「納品・配送コスト」。 

例えば、 

・ 無駄な小口配送を減らす 

・ 複数納品をまとめる 

・ 配送業者との契約条件を見直す 

といった取り組みは、売上原価を抑える=粗利率を改善する効果があります。 

社内会議(A)や休日出勤(C)もコストですが、粗利率への直接的影響は小さいです。

 第3問 

粗利率改善のために営業担当者が行うべき「売り方」として、最も効果が高いものはどれか?

A. 顧客の希望に合わせ、安価な商品に切り替えて販売する 

B. 利益率の高い商品・サービスを優先して提案する 

C. 売れ筋商品だけを大量に売ることを目指す 

D. 商品単価を抑えるため、標準仕様を削減する

正解: B. 利益率の高い商品・サービスを優先して提案する

解説:すべての商品・サービスが同じ粗利率ではありません。営業現場では、粗利率が高い(=利益が残りやすい)商品やサービスを把握し、それを中心に提案していくことが、粗利率改善の大きな武器になります。「売れやすさ」だけに流されず、「売った後に利益がきちんと残るか」を常に意識することが、利益体質を作る営業スタイルです。なお、安価な商品への切替(A)や標準仕様削減(D)は、単価・価値を下げる方向になり、かえって粗利率悪化の原因になります。

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