営業の基礎問題 (マネージャー編 10)

第1問

あるマネージャは、営業チームの受注率が低下している状況で、個々の商談アプローチを問題視している。しかし、受注率の変動がチーム全体で共通している場合、まず着手すべきこととして最も適切なのはどれか?

A. 各メンバーの商談ロールプレイを実施し、個別フィードバックを強化する 

B. 商談ごとの勝ち負け理由をデータとして蓄積・分析し、全体傾向を特定する 

C. 全員に成功していた過去の営業方法に戻すよう指示する 

D. 成績が良いメンバーを他案件にも投入して成果を稼ぐよう指示する 

正解:B 

解説:受注率の低下がチーム全体で発生している場合は、個人のスキルではなく「プロセス全体」または「外部環境」に要因がある可能性が高いため、まずは定量的なデータ分析によって共通要因を把握することがマネージャとしての正しい起点となります。

第2問

営業マネージャーが「戦略実行の推進役」として果たすべき行動として最も重要なのはどれか?

A. 経営戦略の内容をチームにそのまま伝える 

B. チームの現場事情を優先し、戦略との整合性は後回しにする 

C. 経営戦略を営業現場の行動計画に落とし込み、日々の活動レベルに翻訳する 

D. 戦略は上層部の仕事と認識し、現場対応に集中する 

正解:C 

解説:営業マネージャーは、経営層と現場の橋渡し役として、戦略を「行動レベル」に落とし込む翻訳力が問われます。単なる伝達ではなく、実行可能な計画に変換し、現場での具体的な動きにつなげるのが戦略浸透の要です。

第3問

チームの営業成果が上がっているが、マネージャとして「組織営業の持続可能性」を高めるために優先すべき施策はどれか?

A. 成果を出したメンバーの成功事例を全社に展開し、表彰制度を強化する 

B. トップセールスに多くの案件を集中させて短期成果をさらに上げる 

C. 個人の成功要因を形式知化し、ナレッジ共有や標準プロセス化を進める 

D. 現場がうまくいっている間は管理レベルを下げて任せていく 

正解:C 

解説:持続的な組織営業を実現するには、属人的なノウハウを「再現可能なかたち」にすることが不可欠です。成功のプロセスを明文化・標準化し、ナレッジとして共有することで、チーム全体の底上げと安定的成果の継続が可能になります。

営業の基礎問題 (マネージャー編 9)

第1問

組織営業において、マネージャが「売れる仕組み」を作る役割として最も重要なのはどれか?

A. 優秀な営業担当者に裁量を与えて自由に動かす 

B. 各担当者に任せて進捗は基本的に確認しない 

C. 顧客管理や商談進捗の共有ルールを整備し、再現性のあるプロセスを構築する 

D. 部下の成果はマネージャが最後に責任を取ればよいと考える 

正解:C 

解説: 

組織営業では、「属人的な成功」ではなく「再現性のある営業プロセス」を構築・運用することがマネージャの役割です。顧客情報や案件状況の見える化、KPIの設定と進捗管理などにより、チーム全体で成果を上げる仕組みを作ることが求められます。

 第2問

営業マネージャーが「成果をあげるチーム」を育てるためにまず行うべき行動として最も適切なのはどれか?

A. 成績の悪いメンバーはできるだけ担当を外す 

B. 経験の浅いメンバーには商談に関わらせず任せない 

C. 各メンバーのスキルや案件状況を可視化し、個別の育成方針を立てる 

D. 成績の良い社員だけを評価してやる気を出させる 

正解:C 

解説:マネージャは、部下のスキルや進捗状況を把握し、適切な育成計画を立てていく必要があります。一律指導ではなく、個々の課題や成長段階に合わせた支援(OJT・同行・フィードバックなど)が、チーム全体の底上げに直結します。

第3問

営業マネージャーとして、部下の「自律的な行動」を促すために最も効果的なアプローチはどれか?

A. 毎日の活動を細かく指示し、進捗を管理する 

B. 成果が出るまで任せきりにして、途中経過は確認しない 

C. 目標の背景や目的を共有し、自分で考えるよう促す 

D. 成果を出す社員だけを表彰して差別化する 

正解:C 

解説:自律的な営業パーソンを育てるには、単なる「指示命令」ではなく、なぜその目標が必要なのか、どのような価値があるのかを伝え、「自分の頭で考え、動く」機会を与えることが効果的です。納得感のある行動は継続と成果につながります。

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