営業の基礎問題(利益編 10)

  第1問

あなたは高額なITシステムの営業担当です。 

顧客(大手企業)は、導入に向けて非常に前向きな姿勢を見せており、最終段階に入っています。 しかし、突然「予算オーバーだから、価格を10%下げてほしい」と要請してきました。あなたのシステムは他社の製品よりも多機能でサポートが充実しており、顧客のニーズに完全にマッチしていますが、値下げができるとすると、利益率が大きく圧迫されます。このような状況で、あなたが取るべき最も効果的なアクションはどれか?

A. 顧客に価格を10%下げた新たな提案をする 

B. 値下げ要求を拒否し、顧客に他社製品との比較をさせ、自社の優位性を再確認させる 

C. 顧客に価格の柔軟性を伝え、導入後の追加サービスや長期的なサポートを強調する 

D. 顧客に予算内で収めるためのシステムの一部削減を提案し、価格を下げる

正解: C. 顧客に価格の柔軟性を伝え、導入後の追加サービスや長期的なサポートを強調する

解説:値下げ要求に応じると、利益率の圧迫や、今後の契約条件が不利になる可能性が高いため、まずは価格以外の付加価値を強調することが効果的です。 顧客に対して、導入後の追加サービスや長期的なサポート(例えば、無料のメンテナンス期間やトレーニング)を提案することで、価格を下げずに価値を提供できます。値下げを避け、顧客にとっての総合的なメリットを見せることが重要です。

  第2問

あなたは新しい製品を販売する営業担当です。顧客(中堅企業)は製品に非常に興味を持っており、導入を決めるための最終的な見積もりを求めています。客が言うには、他社の製品は価格がかなり安く、同じような機能を提供しているとのことですが、あなたの製品は、機能性やサポート、拡張性などの面で長期的に有利だと説明しています。ただし、顧客は予算が限られており、「この価格で導入するには、もう少し条件を緩和してほしい」と言ってきました。このような状況で、最も効果的な商談戦略はどれか?

A. 顧客に価格を下げて契約を急ぐよう提案する 

B. 値下げに応じる代わりに、導入後のサポート契約やメンテナンス費用を別途提案する 

C. 顧客の要求に応じて価格を少しだけ下げ、製品の品質とサポートの重要性を強調する 

D. 顧客が本当にその製品が必要なのか再確認し、提案を取り下げる

正解: B. 値下げに応じる代わりに、導入後のサポート契約やメンテナンス費用を別途提案する

解説:値下げに応じる場合でも、その結果として利益が減少しないようにするためには、別の付加価値を提供することが重要です。 

ここでは、サポート契約やメンテナンス費用を別途提案することで、長期的な利益を確保しつつ、顧客のニーズにも応えられます。単純な価格交渉ではなく、サービスの一部を料金化して顧客に提供することで、双方にとってメリットのある合意を形成できます。

 第3問

あなたは新規市場への進出を担当している営業です。顧客(新興企業)は、あなたの製品に興味を示し、他社と比較して、価格は少し高いものの品質が優れていると感じています。顧客は「初めての購入なので、試験的に少量だけ購入したい」と言っていますが、あなたの企業は大量購入を前提に割引を提供するポリシーです。顧客は「まずは少量で試してからの判断にしたい」と繰り返し言っており、その後の大量発注の見込みは不確実です。この商談を成功に導くための最適なアクションはどれか?

A. まずは少量購入の契約を結び、顧客に十分な導入サポートを提供する 

B. 大量購入を促すために割引価格を提示し、顧客にリスクを取らせる 

C. 少量購入の契約を拒否し、他の企業との契約に集中する 

D. 顧客の予算を超えないように、少量購入に特別なディスカウントを提供する

正解: A. まずは少量購入の契約を結び、顧客に十分な導入サポートを提供する

解説:顧客が初めて購入する際、リスクを感じている可能性が高いため、まずは少量購入を受け入れ、導入サポートや製品のメリットをしっかりと説明することが重要です。 顧客が製品に満足し、効果を実感することで、その後の大量購入に繋がる可能性が高まります。価格にこだわるよりも、最初の関係性を築くことが商談成功のカギです。

営業の基礎問題(利益編 9)

第1問

あなたは製造業向けの業務改善ソフトウェアを販売している営業担当です。顧客(大手製造業)は、導入を決める前に他社との比較を行い、今までの見積もり額が高すぎると感じて値下げを要求してきました。しかし、顧客は自社のニーズに合ったカスタマイズができる点を評価しており、競合他社はその要件を満たしていません。値下げの要求に応じず商談を進めるため、あなたが取るべき最も効果的な行動はどれか?

A. 値下げを拒否し、カスタマイズやサポートに焦点を当てた価値提案を行う 

B. 顧客の予算内に収めるためにすぐに割引を適用する 

C. 他社の製品と比較して自社の優位性を強調し、顧客に価格を強調する 

D. 価格交渉を長引かせて、時間をかけて顧客に納得させる

正解: A. 値下げを拒否し、カスタマイズやサポートに焦点を当てた価値提案を行う

解説:顧客が競合と比較している場合、値下げをしてしまうと価格競争に巻き込まれます。カスタマイズや特別なサポートが顧客にとって最も価値がある点であるため、その付加価値を強調することが最適です。価格よりも品質とニーズに合ったソリューションの提供に焦点を当てることで、値下げなしでも顧客の納得を得ることができます。

  第2問

あなたは高性能なITインフラを提供する企業の営業担当です。顧客(中小企業)は、システム導入にあたって初期費用が高すぎると感じており、価格引き下げを要請してきました。ただし、顧客はサポートの質に強い関心を示しており、システムの可用性や拡張性に関しても説明を求めています。値下げを受け入れずに商談を進めるため、最も有効な対応はどれか?

A. 顧客の関心があるサポートや拡張性について詳しく説明し、長期的な利益を強調する 

B. 初期費用を減額することで即決を促す 

C. 値下げできない理由を詳細に説明し、顧客の不満を引き出す 

D. 他社のシステムと比較して、自社の優位性を強調する

正解: A. 顧客の関心があるサポートや拡張性について詳しく説明し、長期的な利益を強調する

解説:顧客はシステムの可用性や拡張性に関心があり、これに関連する付加価値を強調することが効果的です。サポート体制や将来の拡張性に対する投資が、長期的に企業にとってどれだけ有益かを説明することで、顧客は価格以外の価値を見出し、納得してくれる可能性が高まります。単に値下げするのではなく、顧客にとっての将来的な利益を強調するアプローチが成功します。

  第3問

あなたは製品の新規販売を担当している営業です。顧客(大手企業)は、貴社製品に非常に関心を示しており、初回提案に対して「他社と比較して価格が高い」と感じているものの、製品の品質や機能には満足しています。 顧客はすでに競合他社と契約寸前の状況ですが、最終的に価格についてもう少し柔軟に対応できるか尋ねてきました。この場合、値下げ交渉に応じることなく契約を取るために最も効果的な対応はどれか?

A. 顧客の懸念を理解し、製品の価値をさらに強調し、即決を促す 

B. 競合の価格を引き合いに出し、自社の優位性を再確認させる 

C. 価格以外の要素(サポート体制、納期の短縮など)を強調して提案する 

D. 値下げを提示し、競合他社と同じ条件で契約を取る

正解: C. 価格以外の要素(サポート体制、納期の短縮など)を強調して提案する

解説:競合と比較された場合、価格だけでは勝てないことが多いため、付加価値を強調するのが最も効果的です。サポート体制や納期の短縮など、価格以外の要素で差別化し、顧客が納得できる付加価値を提供することで、値下げなしでも契約を勝ち取ることが可能です。顧客にとって価格以外の価値を認識させることが重要です。

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