問題1
取引先の決算書を確認したところ、直近2期連続で赤字が続き、流動比率も著しく低下していました。営業として最も適切な対応はどれか?
A. 与信停止を即断し、以降はすべて現金取引に切り替える
B. 取引は継続しつつ、経理部と連携して与信見直しを検討する
C. 長年の付き合いがあるため、通常通りの与信を維持する
D. 決算書の内容よりも、現場の印象や顧客の人柄を重視する
正解:B
解説:財務指標が悪化している場合、取引停止の判断は早計です。まずは経理やリスク管理部門と連携し、現行の与信枠の見直しや納品条件(例:前金や分納)を再検討する必要があります。長年の関係性に依存した判断は危険です。
問題2
既存取引先から、急に通常の3倍以上の大口注文が入りました。営業として最も重視すべき対応はどれか?
A. 営業目標の達成に近づくため即時受注する
B. 他部署に知らせず、自分の判断で与信を拡大する
C. 注文理由を確認し、必要に応じて社内稟議を通す
D. 納期優先で出荷を急ぎ、与信管理は後回しにする
正解:C
解説:異常な受注には背景があるため、まず「なぜ急に大口なのか?」を確認する必要があります。そのうえで、想定与信枠を超える場合は、経理・上司・リスク管理部門などと連携し、社内稟議など正式手続きを踏むことが重要です。自己判断による出荷はリスクを伴います。
問題3
営業が顧客の与信状況をモニタリングするうえで、最も注意すべき兆候はどれか?
A. 顧客からの価格交渉が増えた
B. 担当者が頻繁に変わるようになった
C. 期日どおりの支払いが数日遅れるようになった
D. 発注ロットが小さくなった
正解:C
解説:支払い遅延の傾向は、資金繰り悪化の初期兆候である可能性が高く、最も注意すべきポイントです。特に、これまで期日通りだった顧客が遅延を繰り返すようになった場合は、早期に社内共有し、与信見直しや与信停止を検討するべきです。営業がこうした微細な変化に気づけることが、損失回避につながります。
