第1問
部下が「無意識的無能」から「意識的無能」へ進むために、マネージャーが最も優先して行うべき対応はどれか?
A. まずは自主性に任せ、しばらく見守る
B. 自らの成功体験を積極的に伝えてモチベーションを高める
C. 客観的なフィードバックにより、現状の問題点を自覚させる
D. 目標設定と評価制度の説明を行い、ゴールを明確にする
正解:C
解説:「無意識的無能」からの脱却には、「自分が何を知らず、何ができていないのか」に気づく必要があります。マネージャーが客観的なフィードバックを通じて現状を可視化し、自覚を促すことが最優先です。Aは放任に近く、Bは意識変容には弱く、Dは方向性の提示にすぎません。
第2問
マネージャーがチームのスキル状況を過大評価しやすい「典型的な誤認識」として最も適切なものはどれか?
A. メンバーが一通りの説明を理解した=実践で再現できると判断する
B. OJTである程度やらせているから=経験値は十分に積んでいると思う
C. 成果が出ていれば=スキルも習得できているはずと結びつけて考える
D. 雰囲気が良いチームなら=指導はあまり必要ないと考えてしまう
正解:C
解説:成果とスキル習得は必ずしも比例しません。結果が出ていても、再現性や理解が低いままだと「偶然成果が出ている」だけの可能性があります。Cのような誤認は、「無意識的無能→意識的無能」段階を飛ばして放任してしまい、チームの成長を止める要因になります。
第3問
「無意識的有能」の段階に入ったメンバーに起こりうるリスクとして、マネージャーが最も警戒すべきものはどれか?
A. 成長のスピードが加速し、チーム内でのギャップが広がる
B. 他者に教える際、自分の感覚を言語化できず再現性が低くなる
C. プレッシャーによるモチベーション低下が起きやすくなる
D. 自己効力感が下がりやすく、離職リスクが高まる
正解:B
解説:「無意識的有能」は、スキルが自動化された状態であり、本人は「なぜ自分がうまくできるのか」を説明できないことがあります。これが育成者側になるときの障害になります。Bのように、感覚頼りで他者に伝えられないと、リーダーシップや育成能力に課題が残ります。
