営業の基礎問題 (マーチャンダイジング編 12)

第1問

以下のうち、商品ライン戦略における「ロングテール戦略」の特徴として最も適切なものはどれか?

A. 高頻度購入商品の粗利率を高めて収益性を向上させる戦略

B. 利益の多くを主力商品の売上に依存し、SKU数は最小限に抑える戦略

C. ニッチな商品の品揃えを広げ、累積的に売上と利益を得る戦略

D. ベストセラー商品の販売強化に集中することで、在庫回転を早める戦略

 正解:C. ニッチな商品の品揃えを広げ、累積的に売上と利益を得る戦略

 解説:ロングテール戦略は、「少数の売れ筋商品」よりも、「売上が少ないニッチ商品を多数揃える」ことで累積利益を狙う手法。ネット通販やサブスク型のサービスで多く用いられる。SKU(品目数)が増えるため、在庫管理・棚割設計の難易度は上がる。

第2問

マーチャンダイジング戦略で「価格帯構成」を設計する際に、高・中・低価格帯のバランスを3:5:2とする主な狙いとして最も適切なものはどれか?

A. 高価格帯を絞ってブランドの高級感を明確にするため

B. 中価格帯を主力として、購買しやすさと利益率のバランスを取るため

C. 低価格帯の商品で集客し、高価格帯で利益を確保するため

D. 高価格帯の商品に顧客を集中させるためのアンカリング効果を狙うため

 正解:B. 中価格帯を主力として、購買しやすさと利益率のバランスを取るため

 解説:

3:5:2は価格レンジ設計の代表的なバランス。中価格帯(=標準品)を中心に構成し、ボリュームゾーンとして売上・利益の安定化を狙う。高価格帯はブランディングや見せ玉、低価格帯は集客・比較対象としての役割を持つ。戦略的な「価格の階層設計」が鍵となる。

第3問

カテゴリー・マネジメントにおいて、KGI(最終目標指標)として適切なものを次のうちから選べ。

A. 来店客数

B. 顧客当たり購入点数(UPT)

C. カテゴリー別売上構成比

D. カテゴリー年間売上高

 正解:D. カテゴリー年間売上高

 解説:KGI(Key Goal Indicator)は「最終成果」を測る指標。カテゴリー戦略においては、その品目群が1年間でどれだけの売上を生んだか、または利益を確保できたかがKGIとなる。一方で、来店客数やUPTはKPI(過程の指標)であり、KGI達成の手段に過ぎない。マーチャンダイジングでは「成果と因果の分離」が極めて重要。

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