第1問
顧客との交渉の場面で、営業担当者が「このプランは他のお客様にも非常に好評で、すぐに在庫がなくなる可能性があります」と伝えることで購入を後押ししようとする。このとき活用されている心理的効果はどれか?
A. 単純接触効果(ザイアンス効果)
B. 希少性の原理
C. 両面提示の法則
D. スノッブ効果
正解:B. 希少性の原理
解説:「希少性の原理」は、人は「限定」「残りわずか」などの情報に反応して、価値をより高く感じてしまう心理傾向です。営業では購入意思を高めるテクニックとしてよく使われます。Dのスノッブ効果(他人が持っていないから欲しい)は似て非なる概念です。
第2問
法人顧客に対する提案時、営業担当者が「御社のような業界リーダーであれば、このような成長戦略にチャレンジされるのが当然かと思います」と語り、無意識に相手の行動を導く。このとき活用されている心理学的テクニックはどれか?
A. 一貫性の原理
B. 権威への服従
C. ラベリング効果
D. 返報性の原理
正解:C. ラベリング効果
解説:ラベリング効果とは、「あなたは○○な人ですね」と第三者から言われることで、そのラベル通りに行動してしまう心理傾向です。ここでは「業界リーダー」という肯定的ラベルが行動を促すきっかけとなっています。
第3問
営業プレゼンの中で、「競合他社ではこの機能は標準ではありませんが、当社は標準装備です。さらに価格も割安です」と強調する。これはどの心理効果を狙ったものであるか?
A. コントラスト効果
B. 確証バイアス
C. フレーミング効果
D. 認知的不協和
正解:A. コントラスト効果
解説:コントラスト効果は、比較対象を提示することで本来の価値を強調する心理効果です。ここでは「競合より劣っていない・むしろ優れている」ことを際立たせるため、対比構造を用いています。確証バイアスは意思決定後の情報収集傾向に関わります。
