営業の基礎問題(基礎編 9)

第1問

営業担当者が、2つのプラン(Aプラン:機能少ないが安価/Bプラン:高機能で高額)を提示したうえで、あえて機能も価格も中途半端な「Cプラン」を追加で提示したところ、多くの顧客がBプランを選ぶようになった。このとき顧客行動に影響を与えているのはどれか?

A. アンカリング効果

B. 極端回避性

C. デフォルト効果

D. 誘引効果(おとり効果)

正解:D. 誘引効果(おとり効果)

解説:誘引効果(おとり効果)とは、ある選択肢を相対的に魅力的に見せるために、わざと劣った第三の選択肢を提示することで、特定の選択に誘導する現象です。営業では「本当に売りたいプラン」に意図的に注目を集めるためのテクニックとして使われます。

第2問

営業担当者が保険商品の提案時に「この保険に加入しない場合、事故時に◯◯万円の損失が出る可能性があります」と説明したところ、加入率が大幅に上がった。このとき働いている行動経済学上の原理はどれか?

A. 利得回避性

B. 損失回避性

C. フレーミング効果

D. ナッジ理論

正解:B. 損失回避性

解説:損失回避性(ロスアバージョン)とは、人間は「得をすること」よりも「損をしないこと」に対して強く反応する傾向があるという心理特性です。営業では、リスクや逸失利益を具体的に示すことで意思決定を後押しするテクニックとして使われます。

第3問

ある営業チームでは、見積もりを3日以内に提出した顧客には特典を付けるという「期間限定インセンティブ」を設けたところ、意思決定スピードが大幅に上がった。この施策が活用している行動経済学の理論はどれか?

A. フレーミング効果

B. メンタルアカウンティング

C. ナッジ理論

D. 時間割引率の影響

正解:C. ナッジ理論

解説:ナッジ理論は、人々の選択を「自由に保ちながらも望ましい方向にそっと後押しする」アプローチです。営業では、意思決定の“面倒さを減らしたり、“今動くと得”という選択環境を設計することで、自然な行動変容を引き起こすことができます。

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