営業の基礎問題 (営業管理編 18)

第1問

OJTにおいて「商談後のフィードバック」の質を高めるために、最も重要な要素はどれか?

A. マネージャーがその場で即座に指摘すること

B. マネージャーの主観を率直に伝えること

C. 観察した事実をもとに、対象者に自己評価させること

D. 顧客の反応や結果をもとに、成功か失敗かを判断すること

正解:C. 観察した事実をもとに、対象者に自己評価させること

解説:OJTのフィードバックでは、「観察事実 → 自己評価 →フィードバック」という流れが重要です。Cのように、事実に基づいて本人に振り返らせることで、学習効果と自走力が高まります。マネージャーの主観だけで評価すると、反発や受け入れ拒否を招くリスクがあります。

第2問

以下のうち、「OJTが効果を発揮しにくくなる典型的なパターン」として最も適切なものはどれか?

A. OJT対象者が現場で失敗する経験をする

B. OJTが商談同行のみに偏っている

C. フィードバックで改善点が複数指摘される

D. 対象者がマネージャーとペアで行動する頻度が高い

正解:B. OJTが商談同行のみに偏っている

解説:商談同行のみ=OJTと誤解するケースは多く見られますが、「見せるだけ・真似るだけ」では育成効果は限定的です。AやCは、一見ネガティブですが、正しい振り返りと支援があれば成長の糧になります。Bのような偏りはOJTの本質から外れており、学びの深まりが弱くなります。

第3問

次のうち、営業OJTにおけるPDCAサイクル運用の誤った理解はどれか?

A. PlanはOJTのゴール設定と指導項目の明確化を意味する

B. Doは実践活動(商談など)の場で行動する段階である

C. Checkでは、結果(受注の有無)のみを評価すればよい

D. Actでは、次の指導・育成内容を改善・調整する

正解:C. Checkでは、結果(受注の有無)のみを評価すればよい

解説:OJTのCheckフェーズで評価すべきは「行動プロセス」であり、結果(受注・失注)だけでは育成評価として不十分です。Cのような結果偏重型の評価では、学習の質が落ち、指導も場当たり的になります。PDCAは行動の質と成長にフォーカスして回す必要があります。

営業の基礎問題 (営業管理編 17)

第1問

価格では競合に勝てない状況下で、受注につなげるための提案型営業の最適なアプローチはどれか?

A. 自社製品の高品質や実績を強調し、価格差を正当化する

B. 顧客の業務全体に踏み込んだ課題分析と、運用面まで踏まえた提案を行う

C. 最低価格保証を導入し、価格競争を回避する仕組みを作る

D. サービスレベルの高さを強調して、安心感を訴求する

正解:B. 顧客の業務全体に踏み込んだ課題分析と、運用面まで踏まえた提案を行う

解説:価格が不利でも、顧客の真の課題や全体最適を捉えた提案(=総合提案)であれば、競合よりも高い価格でも選ばれることがある。製品単体ではなく、業務プロセスや成果、組織変革までを視野に入れた提案が総合提案力の核心である。

第2問

「価格は少し高いが、対応がしっかりしている」という理由で契約に至ったケース。営業として意識すべき再現性のある行動はどれか?

A. 顧客からの問い合わせには必ず即レスポンスするよう徹底する

B. 初期対応時に、顧客の事業課題やKPIまでヒアリングするプロセスを取り入れる

C. 価格の高さを補うために、常に追加の特典や支援メニューを提供する

D. クロージング直前の印象アップを目的としたフォロー訪問を増やす

正解:B. 初期対応時に、顧客の事業課題やKPIまでヒアリングするプロセスを取り入れる

解説:「対応の良さ=丁寧さ」ではなく、顧客の本質的な目的を先回りして捉えた提案姿勢が「信頼感」「価値感」につながる。再現性のある総合提案営業とは、初期段階からの高質なヒアリングと仮説立てを習慣化することにある。

第3問

ある顧客が「価格面では競合のほうが有利」と言う中で、自社提案が選ばれた。この成功要因を最も正しく分析しているのはどれか?

A. 担当者のプレゼン力が高く、顧客に強い印象を与えたため

B. 顧客ニーズに沿った仕様に柔軟に変更できたため

C. 提案内容が業務の将来像やリスク対策にまで踏み込んでいたため

D. 自社のブランドイメージが競合より強かったため

正解:C. 提案内容が業務の将来像やリスク対策にまで踏み込んでいたため

解説:単なる現状課題対応ではなく、将来的な運用課題や業務拡張、リスク対応までを含む中長期視点の提案は、価格以上の価値を認められる重要な要素。特にBtoB領域では、「考えてくれている営業」への信頼が選定理由になることが多い。

営業の基礎問題 (営業管理編 16)

第1問

景気後退局面での在庫戦略として最も適切な判断はどれか?

A. 在庫を一斉廃棄して財務諸表上の棚卸資産を圧縮する

B. コア商品の在庫水準を維持し、機会損失の防止を優先する

C. すべての商品で発注停止をかけ、キャッシュ確保を最優先する

D. 価格下落リスクを避けるため、在庫の再評価を先送りにする

正解:B. コア商品の在庫水準を維持し、機会損失の防止を優先する

解説:不況下でも、需要が安定しているコア商品は在庫を確保しておくことが利益確保・顧客維持に直結します。過度な在庫削減は販売機会の喪失につながるため、戦略的選別が重要です。AやCは短期的キャッシュ改善にはなっても長期的にはブランド・信頼・売上を損ないます。Dは不適切な会計処理の誘因になります。

第2問

返品率が高い商品について、販売後の返品対応における組織連携の観点で最も適切な施策はどれか?

A. 顧客対応は営業部門、返品処理は物流、損失計上は経理に分けて完全に独立管理する

B. 原因分析をマーケティング主導で行い、営業・商品開発と定期レビューの場を設ける

C. 返品処理はすべて委託業者に外注し、社内部門は関与させない

D. 各部門が返品情報を持ち寄って、月次の数値報告会で一元集計するのみとする

正解:B. 原因分析をマーケティング主導で行い、営業・商品開発と定期レビューの場を設ける

解説:返品の原因は、商品仕様・営業活動・顧客期待のギャップなど、複合要因であることが多いため、マーケティング起点の横断的なPDCAが有効です。Bのように多部門が定例で連携し、戦略・設計・品質・営業トークなどを総合的に見直すことが、返品抑制と顧客満足向上につながります。

第3問

経営層が在庫圧縮をKPIに設定した場合、副次的に発生しやすいリスクとして最も注意すべきものはどれか?

A. 売上高が増加しすぎて、納税負担が急増する

B. 在庫評価額が高騰し、資産バブルが発生する

C. 欠品リスクが高まり、顧客満足度が低下する

D. 原価が安定し、利益率が不自然に向上する

正解:C. 欠品リスクが高まり、顧客満足度が低下する

解説:在庫圧縮を進めすぎると、販売機会の逸失や納期遅延につながる欠品リスクが高まり、顧客満足度や継続取引に悪影響を与えかねません。Cは現場でも最も現実的なジレンマです。AやBは非現実的、Dは原価に直接の因果関係がないため誤りです。

営業の基礎問題 (営業管理編 15)

第1問

次のうち、在庫の滞留が継続的に発生した場合に、キャッシュフロー上最も直接的に現れる影響はどれか?

A. 営業活動によるキャッシュフローが減少する

B. 財務活動によるキャッシュフローが増加する

C. 投資活動によるキャッシュフローが改善する

D. 現預金残高が増加し、運転資本の余剰が発生する

正解:A. 営業活動によるキャッシュフローが減少する

解説:滞留在庫は売上に転化されないため、営業活動によるキャッシュフロー(営業CF)を圧迫します。販売されなければキャッシュインにつながらず、資金が棚卸資産として留まるため、資金繰りの悪化要因となります。B~Dは誤りで、逆に資金不足を補うための借入などが増えることすらあります。

第2問

在庫評価方法が会社の原価管理に与える影響として、最も適切な記述はどれか?

A. 後入先出法(LIFO)はインフレ下で売上原価を低く見積もり、利益を過小計上する

B. 移動平均法では物価変動の影響を受けにくく、損益計算書への反映が遅れる傾向がある

C. 先入先出法(FIFO)は在庫が古くなるほど評価損が出にくく、会計上有利である

D. 平均法を採用すると在庫評価損の認識が即時に可能となり、収益の操作がしやすくなる

正解:B. 移動平均法では物価変動の影響を受けにくく、損益計算書への反映が遅れる傾向がある

解説:移動平均法では仕入のたびに平均単価が変動するため、物価変動を平準化する傾向があり、原価変動が損益に現れるのがやや遅くなります。Aは逆で、LIFOはインフレ下で売上原価が高くなり利益が圧縮されます。CとDは内容の正確性に欠け、評価損と収益操作には直接関係しません。

第3問

高い返品率が継続している商品群について、経営判断として最も優先して行うべき意思決定はどれか?

A. 全商品の値下げを実施し、早期在庫処分を図る

B. 販売チャネルをECに限定し、返品対応コストを抑制する

C. 品質・提供価値を再評価し、商品ラインアップの見直しを行う

D. 返品コストを営業部門の販管費に移管し、部門収益を正確に把握する

正解:C. 品質・提供価値を再評価し、商品ラインアップの見直しを行う

解説:高い返品率は、商品自体の品質・スペック・市場ニーズとの不一致が疑われます。Cのように商品構成や品質・提供価値を抜本的に見直すことが、中長期的なブランド維持と利益改善に資する判断です。A・B・Dは部分的で、対症療法にとどまるため経営判断としては不十分です。

営業の基礎問題 (営業管理編 14)

第1問

次のうち、在庫の過剰保有が財務指標に及ぼす影響として最も正しいものはどれか?

A. 在庫が増えることで当期純利益が増加し、ROE(自己資本利益率)も上昇する

B. 在庫が増えることで棚卸資産回転率が低下し、ROA(総資産利益率)が悪化する

C. 在庫が増えることでキャッシュフローが改善し、フリーキャッシュフローが増加する

D. 在庫が増えることでBS上の資産圧縮が進み、財務健全性が向上する

正解:B. 在庫が増えることで棚卸資産回転率が低下し、ROA(総資産利益率)が悪化する

解説:在庫は資産に計上されますが、売れ残れば資金が滞留し、棚卸資産回転率が低下します。その結果、資産の効率性を示すROAが悪化するのが通常です。A・C・Dは在庫が利益やキャッシュに直接好影響を与えると誤解しており、実際は在庫過剰は資金効率の悪化に繋がります。

第2問

収益認識基準の観点から、返品が発生するリスクが高い取引において、企業が最も注意すべき会計処理はどれか?

A. 出荷基準で売上を全額計上し、返品があった際に次期の売上を相殺する

B. 過去の返品率に基づき、収益計上時に「返品調整引当金」を見積もって控除する

C. 売上計上後の返品は営業外費用として処理する

D. 売上高に含めず、返品は「仕入戻し」として処理する

正解:B. 過去の返品率に基づき、収益計上時に「返品調整引当金」を見積もって控除する

解説:現行の収益認識基準では、返品リスクを見積もって収益を調整する義務があります。Bのように、将来の返品見込みを引当金として控除する処理が適正です。Aは認識タイミングが不適切で、Cは分類が誤り、Dは処理区分が不正確です。

第3問

在庫過多や返品の増加が継続的に発生する場合、経営として最も優先的に着手すべきアプローチはどれか?

A. 在庫評価方法を先入先出法(FIFO)から移動平均法に変更し、評価損を平準化する

B. 営業部門に対して売上未達分の在庫を買い取らせる制度を導入する

C. 販売・物流・在庫管理部門を横断するPDCAサイクルを整備し、需要予測の精度を上げる

D. 返品が一定数を超えた商品群の販売を一律中止し、在庫処分を優先する

正解:C. 販売・物流・在庫管理部門を横断するPDCAサイクルを整備し、需要予測の精度を上げる 解説:在庫過多や返品の背景には、需要予測や供給計画の誤差、部門連携の欠如があるケースが多く見られます。Cのように横断的なPDCA体制を構築し、需要予測精度を改善することが、最も持続的かつ根本的な対応策です。A・B・Dはいずれも短期的・部分的な対応で、根本解決には至りません。

営業の基礎問題 (営業管理編 13)

第1問

あなたは現在、月間の売上目標未達に直面しています。今週は5件の既存顧客訪問が予定されていますが、成約見込みの高い新規リード3件の面談依頼も入ってきました。最も効果的な時間配分戦略はどれか?

A. 新規リードは今週断り、既存顧客との関係維持を優先する

B. 既存顧客を訪問しながら、隙間時間で新規リードと連絡を取る

C. 成約確度の高いリードを優先し、既存訪問を再調整・一部リスケする

D. すべての予定を詰め込み、時間外で調整し対応する

正解:C. 成約確度の高いリードを優先し、既存訪問を再調整・一部リスケする

解説:営業のタイムマネジメントでは、単なる予定消化ではなく「目標達成」に直結する活動を優先する視点が必要です。リスケ調整は適切に行えば関係悪化を避けられ、リード獲得の好機を逃さない選択です。

第2問

営業チームの1日の行動予定をレビューした結果、「会議・報告業務にかける時間が長すぎる」ことが発覚しました。タイムマネジメントの観点から最も優先すべき対応はどれか?

A. 会議を全て廃止し、現場判断を徹底する

B. 会議時間を短縮し、議題とゴールを事前に明確化する

C. 報告業務を減らす代わりに訪問件数目標を引き上げる

D. 会議の司会進行役を営業部から外部に依頼する

正解:B. 会議時間を短縮し、議題とゴールを事前に明確化する

解説:会議は必要不可欠ですが、目的が曖昧だと時間浪費になります。会議の「時間・目的・アウトプット」を事前に設定することが、全体の業務効率を大きく改善するカギとなります。

第3問

以下のうち、営業担当者がタイムマネジメントの改善に取り組む上で最も避けるべき行動はどれか?

A. 毎朝その日の優先タスクをリストアップする

B. 同僚にヘルプを依頼し、業務を一部分担する

C. 隙間時間にSNSチェックでリフレッシュする

D. 案件の進捗を見える化し、週次で自己レビューする

正解:C. 隙間時間にSNSチェックでリフレッシュする

解説:SNSなどの非業務的行動は、意図しない時間の浪費につながりやすく、集中力の分断も招きます。「短時間のリフレッシュ」は必要ですが、目的が明確な方法(軽いストレッチなど)が望ましいです。

営業の基礎問題 (営業管理編 12)

第1問

あなたは午前中に2件の商談があり、午後に上司との打ち合わせも予定されています。前日の夜に急ぎ対応が必要な見積依頼が届きました。このような場合、最も適切な対応はどれか?

A. 商談を1件リスケジュールして見積作成に集中する

B. 見積は翌日に対応し、スケジュール通り行動する

C. 朝早く出社して見積を仕上げ、スケジュールは変更しない

D. 上司との打ち合わせをキャンセルして見積を優先する

正解:C. 朝早く出社して見積を仕上げ、スケジュールは変更しない

解説:タイムマネジメントでは、突発業務と既存予定の両立が重要です。予定を安易に変更すると信頼低下や生産性低下を招きます。早朝対応は柔軟性と責任感を示し、全ての予定を守る有効な選択肢です。

第2問

次のうち、タイムマネジメントにおける「優先順位付け」に最も適した行動はどれか?

A. すぐ終わる業務から順に処理していく

B. 上司から依頼された仕事を最優先にする

C. 緊急度と重要度で分類し、重要かつ緊急な業務から対応する

D. すべての業務を同時並行で少しずつ進める

正解:C. 緊急度と重要度で分類し、重要かつ緊急な業務から対応する

解説:「緊急度」と「重要度」で業務を分類する「時間管理マトリクス(アイゼンハワー・マトリクス)」はタイムマネジメントの基本。重要かつ緊急なタスクから取り組むことで、生産性を高めつつ、リスクを回避できます。

第3問

営業活動の中で「移動時間の多さ」がネックとなる場合、改善に最も有効な手段はどれか?

A. 移動は必要なので気にせず訪問件数をこなす

B. 電話やメールでの代替を徹底し訪問は極力避ける

C. 地理的に近い顧客をまとめて訪問スケジューリングする

D. 訪問せず、全件オンライン商談に切り替える

正解:C. 地理的に近い顧客をまとめて訪問スケジューリングする

解説:効率的なタイムマネジメントには「ルート営業」の考えが重要です。近隣顧客をまとめて訪問することで移動時間を短縮し、1日あたりの訪問効率が向上します。訪問と非訪問のバランスも重要です。

Evoto

営業の基礎問題 (営業管理編 11)

第1問

KPIが適切に機能している状態とは、次のうちどれか?

A. KPIを達成していなくても、感覚的にチームの調子が良い

B. KPIの数値が目標に届いていないが、誰も問題視していない

C. KPIの達成がKGIの達成に確実につながっている

D. KPIが高くても、個人ごとに達成基準がバラバラである

正解:C. KPIの達成がKGIの達成に確実につながっている

解説:KPIは「KGI達成のための中間指標」であり、その達成が最終成果(KGI)と明確につながっている必要があります。逆に、KPIがKGIに寄与していない場合は、見直しが必要です。

第2問

KPIを複数設定する際に陥りやすい失敗はどれか?

A. すべてのKPIに対して目標値を設定する

B. KGIとの関係を明確にしておく

C. KPIの数が多すぎて、現場で優先順位がつけられない

D. KPIを定量的に表現する

正解:C. KPIの数が多すぎて、現場で優先順位がつけられない

解説:KPIは「集中すべき指標」であるにも関わらず、多すぎると現場が混乱し、どこに力を入れるべきかわからなくなります。KPIは厳選し、重点的に運用すべきものに絞ることが重要です。

第3問

営業マネージャーがKPIを評価する際に最も避けるべき行動はどれか?

A. 達成状況を定期的に確認する

B. 未達要因を振り返り、次の行動に反映する

C. 個人ごとのKPIを比較し、公開の場で競わせる

D. KPIの変動をKGIの変化と照らして見る

正解:C. 個人ごとのKPIを比較し、公開の場で競わせる

解説:KPIの評価は建設的な目的で行うべきであり、過度な競争や恥をかかせるような運用は、メンバーの士気を下げ、KPI本来の目的(行動改善)を損ないます。あくまで「行動の見える化と改善」に主眼を置いた運用が大切です。

営業の基礎問題 (営業管理編 10)

第1問

KGIを設定する際に営業マネージャーが最も意識すべき視点はどれか?

A. 各営業担当の希望に沿って設定する

B. 行動プロセスではなく、最終成果や目標を明確にする

C. 設定は後回しにし、KPIを先に整備する

D. 感覚的に達成できそうな数値で決める

正解:B. 行動プロセスではなく、最終成果や目標を明確にする

解説:KGIは「最終的に達成すべき成果」の指標であり、売上高・利益率・契約件数などのゴールを定義します。KPIやKAIとは異なり、行動プロセスではなく結果を表すことに意味があります。

第2問

KGIが達成できていないとき、営業マネージャーがまず行うべき対応として最も適切なのはどれか?

A. 全メンバーのKAIを一斉に変更する

B. メンバーの能力不足を叱責して士気を上げる

C. KGIの基準値を下げる

D. KPIやKAIを確認し、ボトルネックを分析する

正解:D. KPIやKAIを確認し、ボトルネックを分析する

解説:KGIが未達の場合、その原因は「行動プロセス(KPI・KAI)」にあることが多いため、マネージャーはまず中間指標と行動をチェックし、どこに問題があるかを見極める必要があります。いきなり数値や人を責めるのではなく、因果構造を冷静に分析する姿勢が重要です。

第3問

以下のうち、KGIの例として最も適切なものはどれか?

A. 1日5件の訪問アポイントを実施する

B. 月間受注件数30件

C. 顧客との良好な関係性を築く

D. 毎週KPIレビューを行う

正解:B. 月間受注件数30件

解説:KGIは「最終成果」を数値化したものであり、受注件数、売上金額、利益率などが代表的な例です。AはKAI、Dは運用アクション、Cは定性的で測定が難しく、KGIとは言えません。

営業の基礎問題 (営業管理編 9)

第1問

KSFの設定において、営業マネージャーが最も優先して行うべきことはどれか?

A. 競合他社の営業プロセスを真似て導入する

B. KGIを達成するための自社に特有の成功要因を分析する

C. 営業パーソンに自由に設定させる

D. KPIやKAIをすべて無視してKSFだけを注視する

正解:B. KGIを達成するための自社に特有の成功要因を分析する

解説:KSFは「成功するために不可欠な要因」です。汎用的な要素ではなく、業界特性や自社の営業プロセスに照らして、「うちが勝つためにはこれが重要だ」という因子を明確にする必要があります。その上で、KPIやKAIに落とし込んで行動を管理します。

第2問

営業マネージャーがKSFを定義する際にやってはいけないこととして最も適切なのはどれか?

A. 自社の営業モデルや成功パターンを分析する

B. 顧客の購買決定要因やプロセスを理解する

C. 「なんとなく大事そう」といった印象で要因を決める

D. 成果が出ているチームの行動傾向を参考にする

正解:C. 「なんとなく大事そう」といった印象で要因を決める

解説:KSFは感覚や印象で決めてしまうと、現場とのギャップが生じて意味を持たなくなります。成果に直結する「因果関係」を持った要素を、定量・定性の両側面から論理的に抽出することが重要です。

第3問

次のうち、営業組織のKSFに該当する可能性が高い要素はどれか?

A. 社内の福利厚生が手厚いこと

B. 月に1回の社内イベント開催

C. 初回接触から7日以内の商談設定率

D. メンバー間の雑談量が多いこと

正解:C. 初回接触から7日以内の商談設定率

解説:KSFは成果を左右する「営業プロセス上の鍵となるポイント」です。商談までのスピードや初回接触の質などは、成果との因果関係が見込まれるため、KSFとなり得ます。一方で、福利厚生やイベントのような間接的要素は直接的な成功要因とは言えません。

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