営業の基礎問題 (マーチャンダイジング編 6)

第1問

中・長期の商品計画において、新商品の市場導入から成長期にかけての戦略として最も適切なものはどれか?

A. 利益最大化のため価格を高めに設定し、仕入数量は抑える

B. ブランド確立のため広告宣伝費を抑え、販路を絞る

C. 市場シェアの拡大を狙い、価格は抑え気味にし販路を拡大する

D. 成熟期を見越して在庫削減と売上維持のバランスをとる

 正解:C. 市場シェアの拡大を狙い、価格は抑え気味にし販路を拡大する

 解説:新商品が成長期に入る段階では、市場でのシェア拡大が最重要課題。認知と流通を強化することで、競合より早くポジションを確立する必要がある。価格は普及を促すためやや抑えめに設定し、販路拡大を積極的に行うのがセオリー。

第2問

ある製品群の売上構成が年々変化しており、来期の商品棚計画を策定する必要がある。このような場合に最も重要な視点として適切なのはどれか?

A. 過去3年間の販売実績平均をもとに棚割りを固定化する

B. 収益率が最も高い商品を最上段中央に集中配置する

C. 成長傾向にあるカテゴリの商品比率を高め、棚割りを調整する

D. 在庫回転率の高い商品を縮小し、新商品の導入スペースを確保する

 正解:C. 成長傾向にあるカテゴリの商品比率を高め、棚割りを調整する

 解説:棚割りは「過去」ではなく「将来」を見越した設計が必要。特に中期計画では、伸びているカテゴリに重点を置き、スペースと露出を調整するのが重要。データを用いて変化傾向を読み取り、消費者ニーズの先読みを反映するのが定石。

第3問

企業が長期的に安定した商品ポートフォリオを維持するために必要な施策として最も適切なものはどれか?

A. 売上の高い主力商品に開発リソースを集中させる

B. 利益率の低い商品を即時廃止し、利益率重視で構成する

C. 成熟期の商品を活かしつつ、新規カテゴリ開発も継続する

D. 過去に実績のある商品を再展開し、短期回収を目指す

 正解:C. 成熟期の商品を活かしつつ、新規カテゴリ開発も継続する

 解説:長期的な商品戦略では、「収益源となる成熟商品」と「将来の柱となる新規商品」のバランスが重要。どちらかに偏ると、短期か長期のどちらかでリスクが増す。継続的に商品ライフサイクルを循環させる仕組みが、健全なポートフォリオ運営には不可欠。

営業の基礎問題 (マーチャンダイジング編 5)

第1問

自社では「月末在庫は次月販売予定数量の1.2倍」とする在庫方針を採用している。5月の販売予定が800個、6月の販売予定が1000個だった場合、5月の入荷数は以下のうちどれか?

 A. 960個

 B. 1040個

 C. 1160個

 D. 1200個

 正解:B. 1040個

 解説:在庫方針から、5月月初在庫=800個(5月販売予定)×1.2(前月末基準)=960個 5月末在庫=1000個(6月販売予定)×1.2=1200個

  したがって 5月入荷数=5月販売数+5月末在庫-5月月初在庫

  =800+1200-960=1040個

5月入荷数 = 販売予定(800) + 月末在庫(1200) – 月初在庫(960) = 1040個

第2問 

ある商品の月次販売計画は、前年同月比で110%を目標としている。前年4月の販売実績は1,500個であり、平均単価は1,200円だった。今年4月の計画売上高(税抜)はいくらか?

A. 1,800,000円

B. 1,950,000円

C. 1,980,000円

D. 2,100,000円

 正解:C. 1,980,000円

 解説:前年の販売数量:1,500個

目標:前年同月比110% → 1,500 × 1.10 = 1,650個

平均単価:1,200円

計画売上高=1,650個 × 1,200円 =1,980,000円

第3問 

ある商品の粗利率は40%、月次販売目標が売上1,200,000円と設定されている。仕入原価の総額が予算と一致するのは次のうちどれか?

A. 480,000円

B. 600,000円

C. 720,000円

D. 960,000円

 正解:C. 720,000円

 解説:粗利率40%ということは、売上のうち60%が原価

→ 仕入原価=売上 ×(1-粗利率)=1,200,000 × 0.6 =720,000円

営業の基礎問題 (マーチャンダイジング編 4)

第1問

小売業における「カテゴリーマネジメント」の考え方に基づき、営業担当が取引先に対して行うべき最も効果的な提案はどれか?

A. 自社商品の陳列フェース数を最大化することを前提とした売場提案

B. 自社商品の利益率の高さを根拠にした優先的採用の交渉

C. 売場全体のカテゴリー売上や回転率向上を目的とした商品配置の提案

D. ブランド認知向上を目的に、特設コーナーを毎月設置する提案

正解:C

解説:カテゴリーマネジメントでは、個々の商品ではなく「カテゴリー全体の最適化」を目的とします。営業担当は自社商品の売り込みだけでなく、小売側が扱うカテゴリー全体の成長に貢献する提案を行うことが求められます。自社商品がカテゴリーマネジメント上どのように貢献できるかを示すことが戦略的営業の鍵です。

 第2問

「SKUの絞り込みによる棚効率改善」を提案する営業担当が、最も注意すべき小売業の視点はどれか?

A. 絞り込むことで仕入コストが上がる懸念

B. 品揃えの幅が狭まり、来店動機が低下するリスク

C. 売場担当者の発注負荷が増える可能性

D. 倉庫スペースの圧迫と物流コストの増加

正解:B

解説:SKU(商品アイテム)数を削減すると棚効率や在庫回転率が改善されやすくなりますが、一方で消費者から見た「選択肢の幅」が狭まることで、来店動機や買上点数が減るリスクもあります。営業担当は、SKU絞り込みと品揃えの最適バランスを取る提案ができるかが重要です。

第3問

マーチャンダイジング戦略において「エンド陳列」や「ゴンドラエンド」に商品を配置する主な目的として最も適切なのはどれか?

A. 物流効率を高め、補充作業を効率化するため

B. リピート購入顧客向けに定位置を明確化するため

C. 購買意欲の高い顧客層だけに商品を訴求するため

D. 視認性を高め、衝動買い・トライアル購買を促進するため

正解:D

解説:「エンド陳列」や「ゴンドラエンド」は、店舗の通行動線上にある最も目立つスペースで、来店者の目に入りやすいため、衝動買いの喚起や新商品のトライアル促進に適しています。営業としては、そのポジションを狙うだけでなく、どのように配置するか(販促物・価格POP含め)を含めた提案が重要です。

営業の基礎問題 (マーチャンダイジング編 3)

第1問 

 マーケティングの「STP戦略」において、営業活動と最も密接に関係する「P」はどれか? 

A. Product(製品) 

B. Price(価格) 

C. Positioning(ポジショニング) 

D. Promotion(販売促進)

正解:C. Positioning

解説:  STP戦略は、Segmentation(市場の細分化)、Targeting(標的市場の決定)、Positioning(自社の立ち位置の明確化)から成る基本戦略です。営業は、顧客に対して自社商品やサービスの価値を「どのように伝えるか(=どう位置づけるか)」が重要なため、「Positioning」が特に密接に関係します。正しいポジショニングを理解することで、競合との違いや自社の強みを明確に説明できるようになります。

第2問 

 営業活動において、マーケティングの「4P」の中で、営業部門が最も関与しやすい要素はどれか? 

A. Product(製品) 

B. Place(流通) 

C. Price(価格) 

D. Promotion(販売促進)

正解:D. Promotion(販売促進)

解説: 4Pは、Product、Price、Place、Promotionで構成されるマーケティング・ミックスのフレームワークです。営業部門が顧客と直接接点を持ち、提案活動やキャンペーン、販促資料の提供を通じて価値を伝えるのは「Promotion」に当たります。他のPはマーケティング部門や経営層との連携が必要ですが、「販売促進」は営業自身が現場で最も直接的に実行できる要素です。

第3問 

以下のうち、「市場浸透戦略(Market Penetration)」の例として最も適切なものはどれか? 

A. 新製品を新市場に導入する 

B. 既存製品を既存顧客により多く購入してもらう戦略 

C. 既存製品を新しい市場で展開する 

D. 新製品でまったく新しい顧客層を狙う

正解:B. 既存製品を既存顧客により多く購入してもらう戦略

解説:市場浸透戦略は、アンゾフの成長マトリクスの一つで、「既存市場 × 既存製品」においてシェアを拡大するための戦略です。これは、現在の顧客に対して購入頻度や購入量を増やしてもらう、クロスセルやアップセルのような営業活動を指します。新製品や新市場を扱う戦略(例:A、C、D)は、製品開発・市場開拓・多角化戦略など他のカテゴリになります。

営業の基礎問題 (マーチャンダイジング編 2)

第1問 季節マーチャンダイジング(季節MD)を営業提案で活用する主な目的はどれか?

A. 通年同じ商品だけを安定的に販売するため 

B. 売場の季節感を演出し、旬の商品ニーズを取り込むため 

C. 季節商品をできるだけ早く撤去するため 

D. 店舗在庫をすべて均一にするため

正解:B

解説:季節MDは、春夏秋冬やイベント(バレンタイン、母の日、クリスマスなど)に合わせて売場・商品を切り替え、顧客の「今欲しい」気持ちに応えることを狙った施策です。 

営業提案時にも、「季節限定商品」や「シーズン提案セット」の企画を持ち込むことで、店舗側にとっても売場活性化メリットを訴求できます。

第2問 販促連動型マーチャンダイジング提案において、営業が最も重視すべきポイントはどれか?

A. 販促キャンペーンと売場作りが連動し、顧客の購買意欲を高めること 

B. 販促に関係なく売上主義で押し売りすること 

C. 販促期間に関係なく常に同じ陳列を維持すること 

D. 販促キャンペーン中だけ商品価格を倍にすること

正解:A

解説:販促連動型MDでは、キャンペーン施策(セール・ポイント還元・タイムセールなど)と売場演出(陳列・POP・特設売場)が一体となって、購買促進を狙います。 

営業は販促内容に合わせた売場提案(「販促POP+アイランド陳列」など)を行い、店頭効果を最大化する役割を担います。

第3問 棚割提案において営業が最も意識すべき考え方はどれか?

A. 自社商品だけを棚に最大限並べること 

B. カテゴリー内の売れ筋・死に筋バランスを考慮し、売上最大化を目指すこと 

C. 他社競合商品の棚を削減させるために交渉すること 

D. 棚数が確保できれば商品配置は考えなくてよいこと

正解:B

解説: 棚割提案(プラノグラム提案)は、カテゴリー全体の売上・回転率を最大化するために、「売れ筋強化」「死に筋整理」「フェイス配分最適化」を考えた設計が求められます。 

営業は「自社商品だけを押し込む」(A)のでなく、小売側にとってもメリットがある棚割設計を提案するのが信頼されるコツです。

第4問 季節MDと棚割変更のタイミングを効果的に提案するために、営業が把握しておくべき情報はどれか?

A. 競合メーカーの製品スペック詳細 

B. 店舗ごとの棚替えスケジュールと季節プロモーション計画 

C. 顧客の購入履歴データ 

D. 自社工場の稼働スケジュール

正解:B

解説:季節商品の切り替えや新商品導入は、店舗ごとの棚替えスケジュール(春夏秋冬の入替時期)と密接に連動しています。 

営業は、「いつ棚替えがあるか」「いつプロモーションが始まるか」を事前に把握し、最適なタイミングで提案・交渉することが非常に重要です。 

これを知らないと、売場確保のチャンスを逃してしまいます。

営業の基礎問題(マーチャンダイジング編 1)

第1問 マーチャンダイジングにおける「5つの適正(5Right)」に含まれない要素はどれか?

A. 適正な商品(Right Merchandise) 

B. 適正な販売員(Right Salesperson) 

C. 適正な場所(Right Place) 

D. 適正な価格(Right Price)

正解:B

解説: 

マーチャンダイジングの基本である「5つの適正(5R)」は、 

「適正な商品・適正な時期・適正な場所・適正な数量・適正な価格」です。販売員(B)は含まれていません。 

営業としては、提案時にこの5Rを満たすことを意識する必要があります。

第2問 営業がマーチャンダイジング活動で最も意識すべき「フェイス管理」とは何を指すか?

A. 店舗スタッフの表情や接客態度を管理すること 

B. 商品陳列棚における商品正面(フェイス)をきれいに並べること 

C. 商品の価格POPを目立たせること 

D. 顧客の購買履歴データを管理すること

正解:B

解説: 

フェイス管理とは、陳列棚で商品の正面(フェイス)を揃えて、見栄え良く、購買意欲を高める活動を指します。 

営業は、店頭提案時に「フェイスを何面取れるか」「売り場をどれだけ確保できるか」を交渉・提案することが重要です。

第3問 マーチャンダイジング活動において「アイランド陳列(島陳列)」が効果的に使われる主な目的はどれか?

A. 商品を隠して在庫リスクを減らすため 

B. 特定商品の目立たせ・衝動買い促進を狙うため 

C. 高価格商品のみを集めて並べるため 

D. 売れ残り商品の在庫処分をするため

正解:B

解説: 

アイランド陳列(島陳列)とは、店内中央などに商品を山積みにして目立たせる陳列方法です。 

顧客の視線を集め、計画外購買(衝動買い)を促す効果があります。 

営業は販促提案時に「アイランド展開可否」を交渉できると売上拡大のチャンスが広がります。

第4問 営業がMD提案を行う際に「プライスライン戦略」を考慮すべき理由として最も適切なものはどれか?

A. できるだけ高価格帯商品のみを押し付けるため 

B. 商品カテゴリ内で適切な価格レンジを設定し、顧客選択肢を作るため 

C. すべての商品を最安値で提供するため 

D. 顧客に商品情報を与えず直感的に買わせるため

正解:B

解説: 

プライスライン戦略とは、カテゴリごとに複数の価格帯商品をバランスよく揃えることで、顧客の購買選択を促進する戦略です。 

営業提案でも、「エントリー価格・中価格・高価格」のバリエーションを持たせることで、幅広い層の購買を狙うことができます。 

単に高額押し(A)や最安一辺倒(C)はリスクが高い戦略です。

営業の基礎問題 (カスタマーサクセス編 2)

第1問 

 カスタマーサクセスの文脈で、契約更新タイミングに“価格交渉”を避け、むしろ“アップセル”に繋げやすくするために最も効果的な行動はどれか。

A. 更新前にプロダクトの価値を再訴求するメールを定期的に配信しておく 

B. 更新の3ヶ月前から、顧客内で成果やROIのデータを共有し始める 

C. アップセルに向けた特別価格キャンペーンを事前に準備しておく 

D. 契約条件の自動更新を促進し、人的な関与を最小限に抑える

正解:B

解説:価格交渉が起きる背景には「価値が伝わっていない」「成果が可視化されていない」ことがあります。更新直前の交渉ではなく、事前にROIや業務改善成果を定量的に示すことが、価格正当化やアップセルへの下地になります。選択肢Bは、営業的にも最も再現性が高く、アップセル・クロスセルに繋げやすい戦略的アプローチです。

第2問 

 チャーン(解約)予兆を最も早期に検知できる指標として、カスタマーサクセスが重点的にモニタリングすべきものはどれか。

A. 顧客担当者からの問い合わせ件数の増加傾向 

B. アクティブユーザー数と利用頻度の減少傾向 

C. サポートへの不満に関するアンケート結果 

D. 契約更新月までの残り日数とその準備状況

正解:B

解説:チャーン予兆の最も信頼性の高い指標は「実利用の減少」です。利用頻度・活用範囲・アクティブユーザーの減少は、顧客の習慣化や業務との統合が弱まっていることを意味し、早期対処すべきシグナルです。AやCもヒントにはなりますが、能動的に捉えられるのはBです。

第3問 

 カスタマーサクセスの活動において、クロスセルを成功させるための最適なタイミングはどれか。

A. 顧客が導入したプロダクトを全社的に展開し終えた直後 

B. 初期導入後すぐに他部門への展開を提案するタイミング 

C. 顧客のNPSが高まり、推薦の意向が強く表れているとき 

D. 顧客からの不満点がすべて解消され、問い合わせが減少したとき

正解:C

解説:クロスセルは「機能的なニーズ」ではなく、「信頼・成功体験」によって引き出されます。顧客が満足し、他社や社内で推奨したいと感じるタイミング(=NPSが高い)は、心理的にも新しい提案を受け入れやすい状態です。よって、選択肢Cが最も実践的かつ成果に結びつくタイミングと言えます。

営業の基礎問題 (カスタマーサクセス編 1)

 第1問 

 顧客がプロダクトの導入初期フェーズで想定以上に利用が進まない場合、カスタマーサクセス担当が最初に注力すべき行動として最も適切なものはどれか。

A. 機能の再説明とトレーニングセッションの開催を即座に提案する 

B. 顧客のKPIや業務フローを再確認し、活用されない背景の仮説を立てる 

C. 利用頻度が高い他社事例を共有し、行動喚起を促す資料を送付する 

D. セールスと連携して、再度トップ層への導入プレッシャーをかける

正解:B

解説:この段階では、表面的な解決(AやC)や圧力的なアプローチ(D)ではなく、顧客が「なぜ使えていないか」の構造的原因を探る必要があります。カスタマーサクセスの本質は、顧客の業務とプロダクトの接点を再構築し、成果に向けたサポートを行うことです。選択肢Bは、顧客の業務KPIや導入目的を再度確認し、利用されない要因の仮説を立てるという本質的なアプローチであり、初動として最も重要です。

第2問 

 カスタマーサクセスの活動として、顧客のLTV(ライフタイムバリュー)最大化に最も貢献する行動はどれか。

A. 継続的なサポート体制を保証し、契約更新率を高める 

B. プロダクトの機能追加情報を定期的に伝え、利用範囲を拡大する 

C. 顧客の事業目標に寄与する成果をモニタリングし、成功事例を共有する 

D. NPS(ネットプロモータースコア)調査で満足度を定期的に測定する

正解:C

解説:LTVの最大化とは、単に「長く使ってもらう」ことではなく、「顧客に継続して価値を感じてもらい、追加購入や拡張、紹介などの好循環を生むこと」です。そのためには、顧客の業績や成果に貢献し、それを可視化・再現可能な形で提供することが最も効果的です。選択肢Cは、事業貢献の可視化とナレッジ共有という視点で、LTV向上に直結する戦略的な活動です。

第3問 

 顧客の利用状況に問題はないが、担当者が頻繁に交代する企業に対して、長期的なカスタマーサクセスを実現するための最適な対応はどれか。

A. 担当者変更の都度、導入背景と過去の成果を説明するオンボーディングを実施する 

B. 利用マニュアルやFAQを常に最新化し、誰が担当でも対応できるようにする 

C. 経営層や決裁者との関係構築を強化し、サクセスの方針を全社で合意しておく 

D. 現場の担当者に対してこまめなリマインドやフォローを実施し、離職リスクを低減する

正解:C

解説:担当者の頻繁な交代がある企業では、現場対応だけでなく「組織としての合意形成」と「経営層とのリレーション」が極めて重要です。担当者が変わっても事業としての方針が継続されるように、経営層を巻き込んだステークホルダー戦略が必要になります。選択肢Cは、属人的対応から脱却し、サクセスを全社の合意事項にする視点を含んでおり、長期的な成果に直結します。

営業の基礎問題 (マーケティング編 11)

第1問

 あなたは、サブスクリプション型サービスの営業責任者です。以下の2つのターゲットセグメントのうち、よりLTV(顧客生涯価値)から見て「営業効率が高い」セグメントはどちらか?

セグメント平均月額売上継続月数(平均)利益率顧客獲得コスト(CAC)
A(中小企業)2万円12か月30%3万円
B(大手企業)5万円18か月20%10万円

A. セグメントA(中小企業) 

B. セグメントB(大手企業) 

C. 両者ともROIは同等である 

D. 獲得コストが低いAを優先すべき

正解:B. セグメントB(大手企業)

解説:【LTV計算式】LTV = 平均月額売上 × 継続月数 × 利益率

– A:2万円 × 12 × 30%=7.2万円 → ROI=7.2 ÷ 3 = 2.4倍

– B:5万円 × 18 × 20%=18万円 → ROI=18 ÷ 10 = 1.8倍

LTV単体ではBの方が大きい(18万円 > 7.2万円) 

ROIではAの方が高いが、営業全体の利益額を最大化したい場合、1件あたり粗利の大きいBを優先する方が有利なケースも多いです。

現場では「ROI重視か、絶対利益重視か」の判断軸が必要になります。

第2問

 あなたの会社では、2つの営業チャネル(①訪問営業、②インサイドセールス)を活用しています。以下の前提条件から、より粗利益効率の高いチャネルを選びなさい。

チャネル1人あたり月間接触件数成約率平均受注額営業人件費(月)粗利率
訪問営業30件20%150万円50万円30%
インサイド営業80件10%80万円30万円25%

A. 訪問営業の方が粗利効率は高い 

B. インサイド営業の方が粗利効率は高い 

C. 両者の粗利効率はほぼ同等である 

D. 人件費の違いだけでは判断できない

正解:B. インサイド営業の方が粗利効率は高い

解説(簡易計算) 

【1人あたり月間売上と粗利】

– 訪問営業:30件 × 20%=6件 × 150万円=900万円 → 粗利:900 × 30%=270万円 

– インサイド営業:80件 × 10%=8件 × 80万円=640万円 → 粗利:640 × 25%=160万円 

【粗利-人件費(粗利効率)】 

– 訪問営業:270 − 50 = 220万円 

– インサイド:160 − 30 = 130万円

一見すると訪問営業が優位に見えますが、「1件あたりの接触工数(移動や拘束時間)」や「スケーラビリティ(複数対応)」を考えると、インサイド営業は拡張性と効率性に優れるため、中長期的には営業全体の利益率向上に貢献します。

営業の基礎問題 (マーケティング編 10)

第1問

 あなたの営業部では、SaaS型サービスを3つの異なる顧客セグメントに展開しています。各セグメントは、初年度受注単価・継続率(解約率)・営業コストが異なります。どのセグメントにリソースを集中させるとLTV(顧客生涯価値)が最大化できるでしょうか?

 ※顧客は毎年契約更新。解約率は毎年同じ。LTVは以下で計算: 

LTV = 初年度売上 × 利益率 × {1 / 解約率} – 獲得コスト

セグメント初年度売上利益率年間チャーン率(解約率)顧客獲得コスト
スタートアップ企業60万円40%25%5万円
中堅企業100万円35%15%10万円
大企業150万円30%10%30万円

A. スタートアップ企業(低単価・高チャーン) 

B. 中堅企業(バランス型) 

C. 大企業(高単価・低チャーン) 

D. 中堅と大企業を併用すべき

正解:C. 大企業(高単価・低チャーン)

解説:LTV計算を行います(LTV = 単価 × 利益率 × {1 / 解約率} − 獲得コスト)

【スタートアップ企業】 

LTV = 60万 × 0.4 × (1 / 0.25) − 5万 

= 60万 × 0.4 × 4 − 5万 

= 96万 − 5万 = 91万円

【中堅企業】 

LTV = 100万 × 0.35 × (1 / 0.15) − 10万 

= 100万 × 0.35 × 6.666… − 10万 

= 233.3万 − 10万 = 約223.3万円

【大企業】 

LTV = 150万 × 0.3 × (1 / 0.10) − 30万 

= 150万 × 0.3 × 10 − 30万 

= 450万 − 30万 = 420万円

→ 大企業セグメントは獲得コストが最も高いが、チャーン率の低さ(継続年数の長さ)と単価の高さによりLTVが圧倒的に高い。 

→ つまり、「顧客を獲得した後の継続率(解約率)」が、LTV最大化のカギであることが分かります。

補足:営業戦略における実践ポイント

– 「チャーン率の高い顧客」は、単価が高くても早期離脱でLTVが小さくなる 

– 長期継続が期待できるセグメントには、多少コストをかけてもリターンが大きい 

– 初期売上だけでなく、LTVを指標にした戦略配分が必要 

A young woman posing with her index finger raised indoors
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