営業の基礎問題 (ロジスティクス編 8)

問題1

WMS(Warehouse Management System)導入によって営業部門が最も期待できる効果はどれか?

A. 輸送距離が短縮されることで顧客満足が向上する

B. 倉庫内在庫のリアルタイム可視化により納期回答の精度が上がる

C. 配送ドライバーの労働時間が自動的に短縮される

D. 営業担当が倉庫業務を兼任せずに済むようになる

正解:B

解説:

WMSは倉庫内の在庫・入出庫・棚番などの情報をデジタル管理し、リアルタイムで可視化するシステムです。営業は「納期の正確な回答」「即納対応可否の判断」などにこの情報を活用でき、顧客対応のスピードと信頼性が向上します。

問題2

TMS(Transportation Management System)によって最も改善される領域はどれか?

A. 商品の開発スピード

B. 顧客との価格交渉スキル

C. 輸配送の計画立案・運行管理・運賃計算の精度と効率

D. 倉庫レイアウトの最適化と保管棚の管理

正解:C

解説:

TMSは輸配送業務に特化したシステムであり、配送ルートの最適化、配車計画、運賃管理、実績の把握と分析などに寄与します。営業にとっては、納期回答・緊急便対応・配送コストの説明など、物流品質を伴った提案力の強化に直結します。

問題3

RFID(無線ICタグ)技術を物流DXで活用することで、営業が間接的に得られる利点として最も適切なものはどれか?

A. 商品の梱包方法を標準化できる

B. 顧客との契約期間を延長しやすくなる

C. 誤出荷や在庫差異の削減によってクレーム対応工数が減る

D. 取引先のシステムに接続することなく帳票出力が可能になる

正解:C

解説:

RFIDは、タグを使って非接触で個体認識・位置把握ができる技術です。倉庫内や流通過程でのトレーサビリティが向上し、誤出荷・欠品・棚卸差異が減ることで、営業のクレーム対応や再出荷コストが抑えられます。結果として、営業活動に集中できる時間が増えるというメリットがあります。

営業の基礎問題 (ロジスティクス編 7)

 問題1

「一括総合物流(3PL)」の導入によって営業部門が最も享受しやすいメリットとして適切なものはどれか?

A. 自社の物流人員を増員できる

B. 配送ルートの自由度が減り、営業負荷が軽減される

C. 納品・配送に関わる業務の標準化・可視化が進み、顧客対応の質が上がる

D. 自社専属の物流拠点が増設され、個別対応がしやすくなる

正解:C

解説:

一括総合物流(3PL)では、物流業務を専門業者に包括委託することで、業務の標準化・効率化・KPI管理が進みます。営業はその可視化された物流情報をもとに、顧客との交渉・提案に説得力を持たせることができ、営業品質の向上にもつながります。

問題2

「窓口問屋制」における営業部門の留意点として最も適切なものはどれか?

A. 問屋が全顧客に直接販売するため、営業活動は不要になる

B. 問屋を介することで自社の物流コストを完全に削減できる

C. 問屋の物流機能と販売管理機能の両方を理解し、信頼関係を構築する必要がある

D. 問屋の在庫を使用するため、納期管理は自社の責任外となる

正解:C

解説:

窓口問屋制では、問屋が納品窓口を一括管理し、複数の仕入先の商品をまとめて小売業者に納品します。営業は単に納品を任せるのではなく、問屋と連携して「納期・数量・返品・販促」まで含めた商流と物流の実態を把握し、的確に顧客対応を行う必要があります。

問題3

「共同配送」の特徴として最も適切でないものはどれか?

A. 同一配送先へ複数企業の商品をまとめて納品することにより、積載率が向上する

B. 複数社の営業戦略が融合され、マーケティング施策の共有が促進される

C. 配送車両やドライバーの稼働効率が向上し、物流コスト削減が期待できる

D. 店舗受入れ側の荷受け回数が減少し、納品先の業務効率も向上する

正解:B

解説:

共同配送は、物流面での効率化(積載率向上、車両台数削減、CO₂削減)を主目的とするものであり、営業戦略やマーケティングの融合を目的とするものではありません。異業種・異企業間であっても、物流ニーズが合致すれば共同配送は成立します。営業担当者は、配送条件の変更による顧客への影響を事前に把握しておく必要があります。

営業の基礎問題 (ロジスティクス編 6)

問題1

物流コラボレーションの取り組みにおける最大の目的として最も適切なものはどれか?

A. 物流費の計上責任を明確にすること

B. 顧客ごとの納品ルールを統一して管理コストを削減すること

C. サプライチェーン全体での最適化による競争力強化

D. 荷主企業間での配送ルートを競合比較すること

正解:C

解説:

物流コラボレーションは、自社と取引先、あるいは異業種企業間で物流資源(輸送・保管・配送など)を共有・連携し、サプライチェーン全体の効率性・柔軟性・環境負荷低減などを実現する戦略です。営業は単に売るだけでなく、「物流面でも選ばれる企業」になる視点が求められます。

問題2

異業種企業間での物流コラボレーションを推進する際、営業担当が担うべき役割として最も適切なものはどれか?

A. 他社との配送ルート統合に伴う契約違反の責任を負う

B. 顧客に対して自社の物流情報をすべて開示する

C. 物流共同化によるリードタイム・コスト・サービスの変化を丁寧に説明し、合意形成を図る

D. 物流業者への費用交渉を主導してコストを圧縮する

正解:C

解説:

物流コラボレーションでは、営業担当が顧客との窓口として、変更点(納品タイミングや頻度など)の背景やメリットを説明し、信頼関係を損なわないように合意形成を行うことが重要です。変更による影響を的確に伝え、顧客に不安を与えない姿勢が求められます。

問題3

物流コラボレーションの障壁となりやすい要素として最も該当するものはどれか?

A. 在庫回転率の向上による納品効率の低下

B. 自社と取引先のKPIが一致せず、全体最適より部分最適が優先されること

C. トラック運転手の労働時間規制への未対応

D. 顧客による発注頻度の増加と需要変動の予測困難性

正解:B

解説:

物流コラボレーションが失敗する最大の要因の一つは、「企業ごとの評価指標(KPI)が異なり、全体最適が図れないこと」です。営業部門は、売上や利益だけでなく、物流部門と共通の目的(納品品質、コスト、リードタイム)を意識し、部門横断的な取り組みに参画する必要があります。

営業の基礎問題 (ロジスティクス編 5)

問題1

次のうち、企業のロジスティクス戦略における「差別化戦略」として最も適切な選択肢はどれか?

A. 全国一律の運賃体系によるコストの平準化

B. 顧客ニーズに応じた多頻度・小口配送によるサービス向上

C. 在庫拠点の統合による保管費用の最小化

D. 販売量の少ない製品群の取り扱い停止

正解:B

解説:

ロジスティクス戦略には、コストリーダーシップ型と差別化型があります。選択肢Bは、配送の柔軟性・即応性を高め、顧客満足やリテンションを狙う差別化戦略の代表例です。営業はこのような戦略と連動し、サービスの付加価値として提案できる必要があります。

問題2

ロジスティクス戦略の立案において「SCM(サプライチェーンマネジメント)」を重視する理由として最も適切なものはどれか?

A. 生産量を最大化するための工場稼働率を上げる

B. 販売価格を一定に保つために輸送費を吸収する

C. 全体最適の視点で調達〜販売までのプロセス効率を高める

D. 在庫を完全にゼロにしてコスト削減を図る

正解:C

解説:

SCMは、調達・生産・物流・販売の全プロセスを統合的に最適化し、リードタイム短縮や在庫削減、顧客満足向上を実現する戦略的アプローチです。営業は、自部門だけでなくサプライチェーン全体を意識し、提案や納期調整において全体視点で考える必要があります。

問題3

ロジスティクス戦略の中で、営業部門が主導的に関与すべき局面として最も適切なのはどれか?

A. 倉庫立地の再編計画における敷地取得交渉

B. 自社物流拠点の保管効率改善に向けた設備更新の判断

C. 顧客ニーズを踏まえた納品条件や配送頻度の提案

D. 海上輸送の通関実務に関する運用ルールの策定

正解:C

解説:

営業が関与すべきロジスティクス戦略の領域は、「顧客接点に基づいた物流条件の提案」です。納品時間、頻度、ロット、サービスレベルなど、物流の柔軟性が営業提案の差別化要因になるため、営業と物流の協業が戦略上不可欠となります。

営業の基礎問題 (ロジスティクス編 4)

問題1

ジャストインタイム(JIT)物流の本質として最も適切な説明はどれか?

A. 倉庫に十分な在庫を常時保有し、需要変動に対応する仕組み

B. 輸送コストを削減するためのまとめ出荷方式

C. 必要なものを、必要なときに、必要な量だけ供給する仕組み

D. 納品先の希望納期にかかわらず、自社都合で出荷を最適化する方式

正解:C

解説:

ジャストインタイム(JIT)は、在庫を最小限に抑え、ムダのない生産と物流を実現するための手法です。営業としては、顧客がJIT運用をしている場合、納品のタイミング・数量・品質が厳しく管理されるため、自社の供給能力やリードタイムとの整合性が重要になります。

問題2

JIT物流に対応する営業活動として最も適切でないものはどれか?

A. 納品頻度の増加によるリードタイム短縮提案

B. 顧客の工程と自社物流のタイミングを合わせる調整

C. 納品量をまとめて月1回にすることによる効率提案

D. 顧客の在庫レス運用に対し、安定供給体制を示す

正解:C

解説:

JIT物流では、小ロット・高頻度の納品が基本です。月1回のまとめ納品は、JITの思想に反する「在庫を持たせる」提案であり、顧客側の運用負担を増やしてしまいます。営業は、物流と製造の連携を前提に「頻度を増やしても安定供給できる体制」を示すことが求められます。

問題3

JIT運用の顧客に対し、物流トラブルが発生した場合に営業が取るべき最優先対応はどれか?

A. 上司に報告し、社内の責任所在を明確化する

B. 顧客に謝罪し、トラブルの原因を後日報告する旨を伝える

C. 代替案や納期リカバリー策を提示し、迅速な対応方針を即時伝える

D. ロジスティクス部門の担当者からの正式回答を待つ

正解:C

解説:

JITを採用している顧客は、1回の納品遅延が生産ライン停止や機会損失につながります。そのため営業は、物流部門と連携し「即時に代替案・代替納品・緊急出荷」の可否を確認し、スピード感のある対応を最優先すべきです。顧客にとっては「まず結果」「次に原因説明」が求められます。

営業の基礎問題 (ロジスティクス編 3)

問題1

物流におけるABC(活動基準原価計算)の適用目的として最も適切なものはどれか?

A. 在庫回転率を上げるための在庫削減手法の確立

B. 各物流活動にかかるコストを正確に把握し、収益性の高い取引先や商品群を特定するため

C. ピッキング作業の自動化による作業効率の最大化

D. トラック輸送の積載率を改善するためのルート最適化分析

正解:B

解説:

ABC(Activity Based Costing)は、各業務活動ごとにコストを配賦し、実際にかかっている間接費を正確に把握するための原価計算手法です。営業にとっては、物流費の構造を理解し、取引先別・商品別の「真の収益性」を評価するために重要です。選択肢Bはその目的を的確に表しています。

問題2

次のうち、物流ABCで「コストドライバー(コストの要因)」として最も適切でないものはどれか?

A. 出荷件数

B. 保管日数

C. 荷主企業の売上高

D. ピッキング回数

正解:C

解説:

コストドライバーとは、活動ごとにコストの発生要因を示す指標のことです。出荷件数・保管日数・ピッキング回数などは、それぞれが活動(出荷、保管、ピッキング)に連動しており、物流コストの配賦基準となります。一方、Cの「売上高」は物流活動とは直接関係がないため、ABCのコストドライバーとしては適切ではありません。

問題3

営業担当がABC分析によって把握できる「高コスト低収益取引先」に対して最も合理的なアクションとして適切なのはどれか?

A. 即時に取引停止を打診する

B. 値引きをして継続的な取引を促す

C. 物流条件(出荷頻度・ロット)などの見直しを提案する

D. 物流費の社内吸収を営業部門が申し出る

正解:C

解説:

ABC分析により「物流コストの高い取引先」が明らかになった場合、まずは出荷ロットの集約、納品頻度の調整、納品場所の変更など、物流条件の見直しを通じてコスト削減を提案するのが合理的です。選択肢Cはコスト構造に基づいた営業的アプローチとして最も適切です。

営業の基礎問題 (ロジスティクス編 2)

 問題1

EDIの主な目的として最も適切なものはどれか?

A. 企業間の決済情報をクラウドで保管・共有すること

B. 商品の流通過程を追跡し、消費者に通知する仕組みを構築すること

C. 企業間での受発注や請求などの取引データを電子的に交換すること

D. 顧客情報を社内で安全に管理し、個人情報保護を強化すること

 正解:C. 企業間での受発注や請求などの取引データを電子的に交換すること

 解説:

EDI(Electronic Data Interchange)は、取引先との受発注・出荷・請求などの商取引データを標準フォーマットで電子的に交換する仕組み。紙の伝票やFAXによるやりとりを減らし、効率化・正確性向上・コスト削減を目的とする。

問題2

以下のうち、EDI導入によって期待される効果として最も適切でないものはどれか?

A. データ入力ミスの削減による取引精度の向上

B. ペーパーレス化による業務コスト削減

C. 顧客の購買動向の詳細分析によるターゲティング精度向上

D. 取引先との情報共有の迅速化・タイムリーな対応

 正解:

C. 顧客の購買動向の詳細分析によるターゲティング精度向上

 解説:

EDIは主に企業間取引の効率化を目的としており、消費者の購買動向分析などマーケティング寄りの機能は持たない。消費者データの分析にはPOSやCRMシステムが用いられる。一方、業務プロセスの正確性とスピード向上には大きく貢献する。

問題3

インターネットを使ったEDI(Web-EDI)における特徴として、最も適切なものはどれか?

A. 独自の専用回線を使用するため、インフラコストが高い

B. 取引先ごとに異なる形式の伝票を手入力で送信する仕組み

C. 一般のインターネット網を利用し、専用ソフト不要で運用できる場合がある

D. 通信速度が遅いため、大規模企業では利用されにくい

 正解:

C. 一般のインターネット網を利用し、専用ソフト不要で運用できる場合がある

 解説:

Web-EDIは、従来のVAN(Value Added Network)型EDIに比べ、インターネットを介してブラウザベースで取引可能なEDI形態。導入・維持コストが低く、中小企業でも導入しやすい。一方、セキュリティやフォーマット統一の管理が課題となることもある。

営業の基礎問題 (ロジスティクス編 1)

問題1

以下のうち、DC(Distribution Center:在庫型物流センター)の特徴として最も適切なものはどれか?

A. 商品を一時保管せず、仕分けのみを行うセンター

B. 多頻度・小口配送を目的とした店舗内の保管スペース

C. 商品在庫を持ち、店舗別の需要に応じた在庫出荷を行うセンター

D. 生産拠点から直接消費者に商品を配送する役割を持つセンター

 正解:

C. 商品在庫を持ち、店舗別の需要に応じた在庫出荷を行うセンター

 解説:

DC(在庫型センター)は、複数の商品を一括して保管・在庫管理しながら、各店舗や地域に応じた出荷を行う拠点。需要変動に備えた在庫バッファを持ち、欠品や納品リードタイムの短縮に対応する。

 問題2

小売業におけるTC(Transfer Center:通過型物流センター)の運用に関して、正しい内容はどれか?

A. 商品在庫を保管し、季節変動に対応する安全在庫を持つ

B. 複数メーカーの商品を一括仕分けし、各店舗へ即日配送する

C. 店舗で発注された商品を返品し、仕入先に送る機能を持つ

D. 商品の品質検査やリパックなど流通加工を主目的とする拠点

 正解:

B. 複数メーカーの商品を一括仕分けし、各店舗へ即日配送する

 解説:

TC(通過型センター)は、在庫を持たず、仕入先から入荷した商品を即時に仕分け・配送するセンター。リードタイム短縮・物流効率化・小口納品の最適化に寄与する。食品スーパーなど、鮮度・日配品を扱う業態で多く用いられる。

 問題3

小売業におけるクロスドッキング(XD)の特徴として最も適切なものはどれか?

A. 在庫を倉庫で管理しながら、需要予測に応じたバルク出荷を行う

B. 発注後、店舗で仕分けを行い、その後に顧客に配送する

C. 入荷と同時に出荷することで在庫保有を最小化する仕組み

D. 顧客の購買データをもとに自動的に生産計画を立てる仕組み

 正解:

C. 入荷と同時に出荷することで在庫保有を最小化する仕組み

 解説:

クロスドッキング(XD)とは、仕入先から届いた商品をセンターで保管せず、即時に仕分け・出荷する方式。リードタイムの短縮、在庫コストの圧縮、鮮度維持などのメリットがあるが、高度な情報連携と正確なタイミングが求められる。

営業の基礎問題 (分析編 10)

問題1

顧客セグメンテーション(顧客の分類)分析を営業に活かす主な目的はどれか?

A. すべての顧客に一律のアプローチをするため

B. 顧客の購入回数を制限するため

C. 特性の異なる顧客グループごとに適切な戦略を立てるため

D. 営業資料の印刷コストを減らすため

正解:C. 特性の異なる顧客グループごとに適切な戦略を立てるため

解説:

顧客セグメンテーションとは、顧客を年齢、業種、購買履歴、地域などで分類し、それぞれに適した営業戦略を設計するための手法です。効率的なターゲティングと提案活動を実現するために不可欠な分析です。

 問題2

営業活動における「顧客満足度(CS)分析」の主な効果として最も適切なものはどれか?

A. 一度販売した顧客には再接触しない理由をつけるため

B. 顧客の満足度を定量的に測り、リピートや紹介につなげるため

C. 顧客のクレーム対応をすべて自動化するため

D. 顧客の購買行動を予測しないようにするため

正解:B. 顧客の満足度を定量的に測り、リピートや紹介につなげるため

解説:

CS分析は、営業活動の成果だけでなく、顧客の「体験」にフォーカスすることで、リピート率や紹介率向上に寄与します。満足度が高い顧客はブランドのファンとなり、長期的な売上向上にもつながります。

 問題3

営業における「クロスセル・アップセル分析」が重要とされる主な理由はどれか?

A. 既存顧客から新たな収益機会を創出できるため

B. 新規顧客の獲得コストを増やすため

C. 他社の商品の欠点を見つけるため

D. 売上の波を隠すため

正解:A. 既存顧客から新たな収益機会を創出できるため

解説:

クロスセル(関連商品を併売)やアップセル(上位商品への誘導)は、既存顧客の関係性を活用し、新たな売上を効率的に生み出す手法です。顧客理解が進んでいる分、提案の成功確率も高くなります。

営業の基礎問題 (分析編 9)

問題1

営業チームの「目標達成率」を定期的に分析する主な目的として、最も適切なものはどれか?

A. 成果が悪い社員を懲戒するため

B. 残業時間の削減を検討するため

C. 達成状況を把握し、進捗に応じた打ち手を講じるため

D. 達成率が低い商品を廃止するため

正解:C. 達成状況を把握し、進捗に応じた打ち手を講じるため

解説:

目標達成率の分析は、各メンバーやチームの進捗を数値で把握し、必要に応じて営業戦略を修正するために不可欠です。特定商品やエリアに問題がある場合、それを早期に発見し、対策を打つことができます。

 問題2

営業活動において「競合比較分析」を行う主な意義として、最も適切なものはどれか?

A. 競合の社員数を正確に把握するため

B. 競合企業の商品を自社で模倣するため

C. 自社の商品・提案の強みと弱みを客観的に認識するため

D. 競合の売上に影響を与えるため

正解:C. 自社の商品・提案の強みと弱みを客観的に認識するため

解説:

競合比較分析では、他社の製品・価格・サービス内容と自社を比較することで、自社の競争優位性や改善点を明確にします。顧客から見た「選ばれる理由」を理解し、より説得力ある営業活動につなげることができます。

 問題3

営業活動における「LTV(顧客生涯価値)」の分析が重視される理由として、最も適切なものはどれか?

A. 短期的な販売ノルマをなくすため

B. 顧客の購入単価だけを重視するため

C. 顧客との長期的な関係性が企業収益に直結するため

D. 購買履歴を削除するための根拠を作るため

正解:C. 顧客との長期的な関係性が企業収益に直結するため

解説: LTV(Life Time Value)は、ある顧客が取引を続ける間に企業にもたらす総利益を表す指標です。新規顧客の獲得だけでなく、既存顧客のリテンションやアップセル戦略が中長期の売上・利益にどう影響するかを可視化するため、営業戦略において非常に重要です。

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